日米大学野球選手権に出場する侍ジャパン大学代表の選考合宿2日目が行われ、今秋ドラフトの目玉・創価大学の立石正広内野手(4年=高川学園)が紅白戦で復調の2安打を放った。試合前のフリーバッティングでは柵越えを3本放つなど、その長打力に北海道日本ハムの栗山英樹CBOも「別格」と絶賛。NPB球団幹部クラスも集結する中、走攻守にわたってその実力を見せつけた。
フリー打撃で3発の柵越えからの紅白戦で2安打
大学選手権で初戦敗退し、前日の合宿初日は2試合の紅白戦で5打数1安打3三振と、不調を引きずっていたかに見えた立石正広選手が、2日目にして本来の姿を取り戻した。試合前のフリーバッティングでは、強風をものともせずセンターバックスクリーンへの一発を含む3本の柵越えを放つと、紅白戦では「二塁手」で2試合に出場し、計6打数2安打1四球、さらに盗塁も決めるなど、走攻守にわたるアピールに成功した。
きっかけは、首脳陣からのアドバイスだったという。「昨日はしっかり踏み込めていなかった。打ちにいく時間がなかったと首脳陣からアドバイスをいただいた。練習ではそこを試しながらセンターへ強い打球を打とうと確認ができました」と、修正が即結果に繋がった。九州共立大学・小中稜太投手や近畿大学の左腕・野口練投手といった好投手からもヒットを放ち、「毎回、打席で違う特徴のあるいい投手と対戦できるので、楽しくて時間はすぐに過ぎました」と笑顔を見せた。
日本ハム・栗山CBO「別格でしょう」と絶賛、巨人幹部も視察
大学球界トップレベルの逸材のプレーには、NPB球団のスカウトも熱視線を送る。この日は巨人・吉村禎章編成本部長など幹部クラスも視察し、北海道日本ハムの栗山英樹CBOは、そのパフォーマンスを絶賛した。
北海道日本ハム・栗山英樹CBO:「立石に関しては別格でしょう。バッティング練習から放り込めて。打球のスピードや、追い込まれて振る感じ。誰が見ても間違いない。今日は逆スローでゲッツーをとったり。盗塁のスタート、次の塁を狙おうとする意識。そういう意識をすごく感じた」
大学ジャパンの堀井哲也監督(慶大)も「きのうの最後の1本から状態が上がってきている」と、その復調ぶりに期待を寄せた。
昨年の悔しさを胸に…「結果を出しているのは成長した部分」
昨年も大学日本代表に選ばれたが、ハーレムベースボールウイークでは4試合で2安打と悔しい結果に終わった。「去年は本当に悔しかった。まずは合宿で結果を出すことを考えて。ヒットを出して結果を出しているのは成長した部分かと思います」と、この1年での成長を実感している。選考合宿最終日となる23日の練習後、26人の代表メンバーが発表される。アマチュアNo.1スラッガーが、再び日の丸を背負うことができるか、注目が集まる。
立石正広選手 プロフィール
- 氏名:立石 正広(たていし まさひろ)
- 生年月日:2003年11月1日
- 出身地:山口県
- 経歴:高川学園中学校(高川学園リトルシニア) – 高川学園高校 – 創価大学(4年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:180cm・86kg
- ポジション:内野手
- 主な特徴や実績:今秋ドラフトの目玉と評される右の長距離砲。2025年大学日本代表選考合宿2日目の紅白戦で2安打を放ち復調をアピール。日本ハム・栗山英樹CBOから「別格」と絶賛される。昨夏、大学日本代表で4番を務めた。




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