【高校野球】士別翔雲高が東海大札幌に勝利、栗原隆之介投手は3回完全投球の好投

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春季北海道高校野球大会の1回戦では、昨秋の全道8強で今春のセンバツ21世紀枠候補校にも選出されていた士別翔雲高が、6対3で東海大札幌高を破り、2年連続の準々決勝進出を決めた。2025年春から4季連続の北海道大会(夏は北北海道大会)8強入りは、名寄地区の高校では史上初の快挙となった。この試合では、送球イップスに苦しみながら打撃に専念してきた5番指名打者(DH)の吉松武選手(3年)が7回裏に値千金の2点適時打を放ったほか、昨秋から成長を期してきた右腕の栗原隆之介投手(3年)が完璧な救援を見せるなど、公立の雄が実力の高さを見せた。

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筑波大での科学的解析を経て投手陣が進化、栗原隆之介投手が3回をピシャリと抑える好救援

この試合で勝利をもたらしたのは3年生・栗原隆之介投手の見事なピッチングだった。3回の途中から2番手としてマウンドに上がると、そこから3イニングを完璧に封じ込めた。強力な東海大札幌高打線に対し、打者9人を無安打、3奪三振という圧巻の好投を披露し、試合の主導権を掴んだ。

21世紀枠候補として推薦されていた冬、センバツ出場を見据えたチームは、1月に3日間の日程で筑波大学を訪問し、動作解析の第一人者で野球部監督を務める川村卓教授の下、同大学構内の最新施設で計測と動作分析を行った。栗原投手はそこで「基本的な力はあるが、それをどう投球につなげていくかを学んだ」(スポニチ北海道)と話し、その後、メディシンボールのトレーニングで、リリースに至る一連の動作を磨いた。これにより球速は5キロもアップしたという。

昨秋の全道大会は、準々決勝で白樺学園高に0−1で敗れた際、背番号10としてマウンドに上がった栗原投手は痛恨の失点を喫し、その悔しさを忘れることはなかった。今は「球速が上がって、真っすぐでも勝負できるようになった」(スポニチ北海道)と自らの成長に自信を深めており、今春の地区予選から3戦連続でリリーフで好投を見せている。

イップスの苦悩を力に変えて、背番号20の吉松武選手が放った2点適時打

攻撃陣で最大の輝きを放ったのは、背番号20をつけた指名打者の吉松武選手だった。1点リードで迎えた7回裏、1死満塁という絶好の好機で打席に立つと、「後ろにもいいバッターがいる。最低限強い打球を打って1点入ればいい」(スポーツ報知)と、初球の内角高めの直球を力強く捉え、一、二塁間を綺麗に破って右前適時打となった。二人の走者が生還し、スコアを6対3とする大きな点をチームにもたらした。

吉松選手は、1年夏の頃から思い通りに送球ができなくなる「イップス」に苦しんできた。今年に入ってからもその症状は悪化の一途をたどり、野球を続けること自体への葛藤もあった。そんな中、日本高野連が指名打者(DH)制の導入を発表。このルール改正を大きなチャンスと捉え、キャッチボールや守備練習を一切行わず、すべての情熱を打撃練習だけに注ぎ込んだ。今大会前に調子を落としたことで、昨秋つけていた背番号7から20へと降格したが、「番号は関係ない」(スポーツ報知)と自らを奮い立たせ、大舞台での2安打2打点という結果で証明してみせた。

「育成の翔雲」道立高校が地元の選手たちで勝ち上がる

道立の士別翔雲高は、ベンチ入りメンバーの全員が地元の北海道上川管内の出身という、地元密着の公立校である。限られた環境の中で私学の強豪に対抗できるチームを作り上げてきた渡辺雄介監督は、「とにかくうちみたいなチームは一戦必勝。東海さんは素晴らしいチームで、胸を借りるつもりでやらせてもらった。思いっきりやれた結果」(スポーツ報知)と語った。

昨夏の北北海道大会4強に続き、名寄地区所属のチームとしては前人未到となる4季連続の道大会8強。この偉業に吉松選手も「育成の翔雲という名の通り、地元から集まった選手が力を伸ばして私立にも対抗できる野球ができている」(スポーツ報知)と誇らしげに語る。次は札幌静修高と札幌龍谷高の勝者との準々決勝となる。札幌の高校を相手に実績を積み上げ、そして悲願の甲子園出場を果たしたい。

【栗原 隆之介】 プロフィール

  • 氏名:栗原隆之介(くりはら・りゅうのすけ)
  • 所属:士別翔雲高校(3年)
  • ポジション:投手
  • 投打:右投右打
  • 主な特徴や実績:士別翔雲高のマウンドを守る背番号10の右腕。昨秋の全道大会準々決勝での痛恨の失点による悔しさを糧に、冬場は筑波大学での動作解析に基づく科学的なトレーニングに励み、短期間で球速を5キロアップさせることに成功した。春季北海道大会1回戦の東海大札幌高戦では、7回途中から救援登板し、3イニングをパーフェクト、3奪三振に抑える快投で歴史的な8強進出に大きく貢献した。

【吉松 武】 プロフィール

  • 氏名:吉松武(よしまつ・たける)
  • 所属:士別翔雲高校(3年)
  • ポジション:指名打者(内野手)
  • 投打:右投右打
  • 主な特徴や実績:送球イップスという大きな苦難を乗り越えて輝きを放つ、不屈のバッター。1年夏から思い通りに送球できなくなる症状に悩まされながらも、今春から導入された指名打者制を追い風に打撃に専念。全体練習の大半をバッティング練習に費やしてきた。春季北海道大会1回戦では、リードを広げる2点適時右前打を含む2安打2打点の大活躍を見せ、名寄地区初の4季連続8強入りの立役者となった。
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エラー : スポーツ報知
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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