春季高校野球東海大会の決勝戦が岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われ、県岐阜商高(岐阜2位)が6対4で享栄高(愛知1位)との接戦を制し、14年ぶり5度目となる春の東海王者に輝いた。7回表、2点リードの場面で昨夏の甲子園4強進出に貢献したエース・柴田蒼亮投手(3年)が4番手として登板。自己最速を更新する149キロを計測するなど、3イニングを1安打無失点に抑える圧巻の投球を見せて試合を締めくくった。
序盤の猛攻と投手陣の粘り、県岐阜商高が主導権確保
春の東海王者を決める決勝戦は、県岐阜商高が1回裏に内野ゴロの間に1点を先制すると、同点に追いつかれた直後の2回裏には、犠打が相手の失策を誘って2点を勝ち越した。さらに3回裏、2死一、二塁の場面で国枝啓汰選手(2年)が右中間を破る2点適時三塁打を放つなど、この回一挙3得点を挙げて試合の主導権を握った。
守りでは、先発の武藤投手から和田投手、豊吉投手と決勝の大舞台で細かく継投を重ねた。中盤にかけて享栄高の反撃に遭い、6対1から2点差にまで詰め寄られたものの、最小限のリードを守って大崩れを防いだ。
「勝つことが大事」柴田蒼亮投手が最速149キロ更新の無失点リリーフ
そして、緊迫した終盤のマウンドを託されたのは、やはり背番号1を背負う大黒柱の柴田蒼亮投手だった。6対4と追い上げられた直後の7回表から4番手として救援登板を果たすと、すぐさま試合の流れを引き戻した。
柴田投手は制球を重視して丁寧にコースを突きながらも、140キロを超える威力のある直球を主体に享栄高打線をねじ伏せた。8回表には自己最速を更新する149キロのストレートを投げ込んでファウルを奪うなど圧倒的な力を見せたが、柴田投手自身は「球速よりも勝つことが大事」(中日スポーツ)と、球速ではなく勝利に集中する投球で3イニング打者10人に対して被安打1、無失点と完璧に抑え、見事に胴上げ投手となった。
昨秋の初戦敗退から復活、おごらず見据える「夏の日本一」
昨夏の甲子園大会で16年ぶりの4強入りを果たし、その主戦となった柴田投手だったが、新チームで臨んだ昨秋の岐阜県大会では屈辱の初戦敗退を喫していた。その屈辱をバネに、柴田投手や内山主将ら甲子園の舞台を経験したメンバーが中心となり、徹底したチームの立て直しと個々の能力向上を図ってきた。その結果、柴田投手は春の県大会から5試合に登板して計32イニング無失点という驚異的な記録を残した。
それでも14年ぶりの東海大会王者となったものの、伝統校が目指すのは「夏の甲子園日本一」だった。藤井潤作監督は「すぐに忘れます」(中日スポーツ)と話し、夏の岐阜大会2連覇と、その先にある聖地での頂点へと気持ちを切り替えていた。
【柴田 蒼亮】 プロフィール
- 氏名:柴田蒼亮(しばた・そうすけ)
- 所属:県岐阜商業高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:173cm、75kg
- 主な特徴や実績:自己最速149キロ。もともとは捕手だったが、類い稀な素質を見出されて投手に転向。2年夏の甲子園では抜群の精神力とコントロールを武器にチームを16年ぶりの全国4強へと導いた。新チーム発足後の昨秋県大会初戦敗退の悔しさを力に変え、今春は県大会から5試合32イニング無失点を達成。東海大会決勝でも149キロを記録し、14年ぶり春の東海王者に貢献した2026年ドラフト注目右腕。










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