高校野球の春季四国大会が25日に開幕し、高知商(高知)が今春の選抜大会に出場した阿南光(徳島)を5-3で破り、初戦突破を果たした。今秋のドラフト候補に挙がるエース右腕・北添颯志投手(3年)が、NPB6球団11人のスカウトがネット裏で熱視線を送るなか、9回を一人で投げ抜き8奪三振、3失点(自責1)の完投勝利を挙げた。
143キロでも「質」で勝負。阿南光を翻弄した驚異の修正能力
北添颯志投手は初回、自らの適時失策と犠飛でいきなり2点を失う苦しい立ち上がりとなった。この日の直球の最速は自己最速の148キロに5キロ及ばない143キロにとどまったが、北添投手は「打たせるピッチング」へとシフトした。
「落ち球でカウントを整えられたことが良かったです。球自体は良くなかったですが、どんな相手だろうと信頼できる守備陣がいる。打たせることを意識しました(スポーツニッポン)。」と、冷静に自らの投球を振り返った。
与えた四死球はわずかに1。精度を増したスプリットで低めを突き、2回以降は8回に許した適時打による1失点のみに抑え込んだ。大舞台で本調子でないなりにゲームを支配した。
「明徳や高知中央を倒す」不屈の進学動機
高知商は甲子園通算37度の出場を誇る古豪だが、2018年夏を最後に聖地から遠ざかっている。北添投手が地元の名門を選んだのは、「明徳義塾や高知中央といった強豪私学を倒して甲子園へ行きたい」という強い執念があったからだ。
182センチ79キロの恵まれた体格から投げ下ろされる直球は、今や高知県内でもトップクラス。鹿取義隆、中西清起といった球史に名を刻む好投手を輩出してきた伝統の「1番」を、北添投手が背負って投げる。
SBスカウトが「スケール感」を絶賛、28年ぶりの快挙へプロ志望明言
この日は6球団11人のスカウトがネット裏に集結し、北添投手の将来性を評価した。
福岡ソフトバンク・大本将吾スカウト:「変化球も意図した球を投げられていた。スケール感のある投手。ここから夏にかけてどれだけの上積みがあるか楽しみです。」
北添投手の視線の先には、はっきりとプロのマウンドが見えている。同校から直接ドラフト指名を受けた選手は、1998年の藤川球児投手(現阪神監督)を最後に現れていない。「プロ志望届を出すつもりです」ときっぱり語る北添投手に、28年ぶりのプロ野球選手誕生が期待される。
まずはこの四国大会での投球、そして夏の高知大会を制しての甲子園出場となれば、北添投手の名前はますます取り上げられ、目標のドラフト会議の指名への道に繋がりそうだ。
【北添 颯志】 プロフィール
- 氏名: 北添颯志(きたぞえ・そうし)
- 所属: 高知商業高校(3年)
- 出身: 高知県(佐川町立佐川中出身)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 182cm、79kg
- 主な特徴や実績: 自己最速148キロを誇る本格派右腕。鋭く落ちるスプリットが武器。阪神・藤川球児監督の系譜を継ぐ「球児2世」候補。2026年春季四国大会で選抜出場校を相手に3失点完投。進路はプロ志望を明言している2026年ドラフト候補。










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