東京ヤクルトが育成ドラフト1位で指名した、ノースカロライナA&T州立大の根岸辰昇選手は、映像を中心に評価をして指名をしたことが分かった。ただし、映像だったために育成での指名にとどまったと話した。
支配下クラスと評価も「そこが思い切れなかった」と育成で指名
根岸辰昇選手は慶応高を卒業したあとにアメリカで3つの大学を渡り歩き、今春のリーグ戦では打率.371を残した。左投げで守備も一塁の他に外野も守る。
橿渕スカウトグループデスクが根岸選手のことを知ったのは10月の初めごろだったという。「映像をかなり見ました。練習も見に行って。ちょっと外野もやってもらって」と話し、映像で根岸選手の評価をし、「僕も、小川GMも、伊東昭光編成部長も、バットの出方が無駄なく非常にいいというところが、まず一番目に留まった。広角に長打を打てるというところが、うちの日本人では村上以外にはいないタイプなので、非常に希少価値が上がるんじゃないかと思って指名しました」と話した。
その後、練習を見に行って、一塁だけじゃなく外野の守りもチェックをし、育成ドラフト1位での指名をした。
それでも、見られた映像がヒットやホームランを集めたもので、凡打の様子がわからず、また普通のプレーも見られなかった事もあり、「そこが思い切れなかった」と育成ドラフトでの指名にとどめた。「能力的には普通に日本でやっていたら、支配下指名でないと取れないんじゃないかなっていうレベルの選手だとは思いました」と話す。
この日は、慶応高時代の同級生が営んでいる飲食店、東京目黒区の「ひのや」で橿渕スカウトグループデスクから指名あいさつを受けた。近年は映像の技術も、また映像を見る機会も増えており、そこで選手を発見して実際に確認に行くという事も増えているのではないかと思う。これまでであれば人のつながりがなければ見られることも無かったという選手が、更に見つかって指名につながると良い。
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