大谷翔平投手、菅野智之投手、則本昂大投手が5回を好投、2年目もプロ野球を引っ張る

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 2012年のドラフト会議で指名された2013年のルーキー達は、プロ野球界を変える存在といえる。東京ヤクルトの小川泰弘投手が16勝、則本昂大投手が15勝を挙げ、巨人の菅野智之投手も13勝、阪神の藤浪晋太郎投手も10勝を記録、そして大谷翔平選手は二刀流にチャレンジした。今年もこの世代がプロ野球をリードする。

 

2年目にして

 2年目にしてそれぞれがチームを代表する選手となり、余裕と貫録を持ってキャンプやオープン戦に臨んでいる。この日はまず、北海道日本ハムvs阪神のオープン戦で大谷翔平投手と藤浪晋太郎投手の投げ合いが見られた。甲子園での投げ合いの再現に12000人の観客が集まったが、大谷翔平投手が最速で156km/hを記録し、カーブを交えたストレートも序盤はシュート回転せず制球良く決まって、5回を2安打4奪三振1四死球で1失点に抑えた。

 対する藤浪晋太郎投手も150km/hを超す速球を見せたが、3盗塁など足で攻められて5回9安打5失点という結果だった。しかし6つの三振を奪い、試合後も淡々とインタビューを受けるなど、想定内と言ったところかもしれない。昨年10勝の余裕がある。

 

開幕投手を確定

 また巨人の菅野智之投手はオリックスとのオープン戦で5回を2安打4奪三振無四球に抑え、開幕投手を確定させた。内海投手との争いとなったが、この日の投球ではランナーを出してから力で抑え込む投球も見せ、チームメイトも納得の開幕投手当確となった。

 東北楽天の則本昂大投手も中日とのオープン戦で5回4安打4奪三振無四球で無失点に抑え、開幕投手をほぼ確実にした。最速は149km/hを記録し、伝家の宝刀スライダーではなく、チェンジアップで三振を奪っていた。

 東京ヤクルトの小川泰弘投手もオープン戦で相手を寄せ付けないピッチングを見せており、この昨年ルーキーで活躍した5選手は、今年もチームの中心となる。

 

 初めて甲子園で勝った。2年前のセンバツで藤浪と投げ合って以来の聖地のマウンド。5回を投げ終え、ベンチへ颯爽(さっそう)と戻った大谷は、うれしそうに笑みを浮かべた。

 「負けた思い出しかなかったので、良い投球ができて良かった。ちょっと1個いい思い出ができた」

 甲子園での勝利とは無縁だった。高校時代は2年夏と3年春の2度出場したが、いずれも初戦敗退。大阪桐蔭を史上7校目の春夏連覇に導いた藤浪とは、高校時代から常に比較されてきたが「去年は歯が立たなかった。藤浪は結果を出している。僕は挑戦する立場」と謙虚な姿勢は変えなかった。だがオープン戦とはいえ、その藤浪に投げ勝っての聖地での勝利。「シーズンで勝てば涙が出ます」と珍しく軽口まで飛び出した。

 この日、最も光ったのは最速156キロをマークした直球ではなく、カーブだった。1年目の昨季は100キロ前後のスローカーブを投げていたが、腕の振りが直球より極端に遅くなり、打者から容易に見極められた。その点を厚沢投手コーチから指摘され、今キャンプでは直球を投げるときと同じ投球フォームでカーブを投げることに取り組んできた。3回。先頭の新井良、続く清水をともに116キロのカーブで連続三振に仕留めた。「手応えのあるカーブだった」。取り組みは実りつつある。

 表情を緩ませ、大谷はいたずらっぽく笑った。「楽しかった。1個、いい思い出ができました。(甲子園には)悪い思い出しかなかったので、いい投球ができてよかった。今日はオープン戦でしたけど、シーズンで勝ったら涙出ますね」。甲子園のマウンドは、花巻東高時代の12年センバツ初戦・大阪桐蔭高戦以来717日ぶりだった。当時は8回2/39失点で大敗したが、この日は5回2安打1失点。ようやく甲子園“初勝利”を手にし、言葉も自然と弾んだ。

 剛柔を織り交ぜた。初回2死で鳥谷を迎えると、最後はこの日最速となる外角高めの156キロで空振り三振。「直球で三振を取りにいきました。狙った所に投げられたし、すごくいい球だったと思います」。いきなり剛球を見せつけたと思えば一転、3回先頭の新井良を新球・高速カーブで空振り三振に仕留め、続く清水も高速カーブを駆使して3球三振。5回に内野ゴロの間に1点を失ったが、プロ入り後初となった藤浪との投げ合いに完勝した。


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