福岡ソフトバンク・東浜巨投手、プロ初登板は初回に5失点

福岡ソフトバンク球団ニュース 2012年ドラフトニュース

 福岡ソフトバンクのドラフト1位・東浜巨投手がプロ初登板を果たした。しかし初回に満塁ホームランを浴びるなど5失点し、厳しいプロデビューとなった。

 初回、先頭打者をショートゴロに打ち取ると、遊撃手の明石が悪送球でランナーを許す。その後、2ベースヒットを打たれると制球を乱して2四球を与え、犠牲フライで1点を失った後、満塁ホームランを浴びた。その後、2四死球を与えて再び満塁となったものの、何とか抑えると、2回、3回は1ヒットずつ許すも無失点、しかし4回に2ベースヒットを浴びて1失点しノックアウト、4回1/3を投げて7安打4四死球、3奪三振、6失点という内容だった。

 大学時代も顔を赤くして投げていることはあったが、この日は汗のかき方が尋常じゃなかった。初回に52球を投げるなど、試練のマウンドとなった。東浜投手は「緊張はしていなかったのですが、自分の間合いで投げられなかった。」と話した。

 東浜投手は沖縄尚学高校でセンバツで優勝を果たすと亜細亜大に入学し、東都通算35勝22完封、420奪三振という記録を残した。大学でのデビュー戦は1年生の春で、中大の澤村拓一投手と9回まで0-0の投げ合いを演じ、延長10回まで無失点で投げきった東浜投手が勝利、鮮烈なデビューとなった。

 その後、エースとなり150km/hを越すストレートと抜群のスライダー、そして制球力で勝ち星を重ねるが、3年生の秋あたりから球速が出なくなり、一瞬タメが入るフォームと制球力、打者との駆け引きで勝負する投球となった。その冬には肩痛を発症し、その後も勝利を重ねるが、主にオープン戦などで打ち込まれる場面も見らるようになった。ドラフト会議では、横浜DeNA、埼玉西武、福岡ソフトバンクの3球団が指名し、地元ソフトバンクに入団する事になる。

 プロで通用するかどうかのチェックポイントは3点。球速も140km/h前半で通用するか、変化球が通用するか、打者との駆け引きが通用するか。その全てで重要なのは持ち前の制球力と、打者とのタイミングを外すフォームだが、この日はフォームのテンポが悪く、バランスも崩して制球力を乱していた。最終的にOKとなったもののオープン戦で2段モーションを指摘され多少は意識してしまっていたのかもしれないが、あのテンポが東浜投手の持ち味だと思う。

 これがまだ答えだとは思わない。大学でもすぐに修正をして答えを出していたのが東浜投手だ。試合中にも感覚で修正できていた冷静さと余裕を、まずは見せて欲しい。

  悪夢を振り払いたい一心だったのか、タオルで何度も何度も汗をぬぐった。デビュー戦で4回途中6失点(自責点1)降板した東浜は、ベンチで悔しさを押し殺した。「緊張はしていなかったが、自分の間合いで投げることができなかった。ボールを操れなかった」と振り返った。

 

 プロの厳しさ、怖さを思い知った。初回。先頭・坂口の遊ゴロを明石が一塁へ悪送球。川端には2ストライクと追い込みながら右翼線へ二塁打を運ばれた。糸井には四球で満塁となり、李大浩の右犠飛であっさり先取点を献上。なおも2死満塁、3ボール1ストライクから、甘く入った140キロの直球をバルディリスに左翼席へたたき込まれた。放心したように打球の行方を見送った。

 

 東都でリーグ新記録の22完封を含む35勝を挙げた男のモットーは「10安打完封」だ。打たれても粘るのが身上であり真骨頂だったが、4回1死一、二塁、李大浩に左翼フェンス直撃の二塁打を浴びたところでベンチがタオルを投入。大学時代であれば打ち損じてくれた甘い球も、プロの打者は逃しはしなかった。3回1/3に106球を費やし、7安打5四死球。それでも秋山監督は「自分の投球がどういうものか考えないといけない」と課題を与えながら「行くよ」と次回先発を明言した。

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