ドラフト1位ルーキー対決は阪神・藤浪晋太郎投手に軍配、菅野智之投手は6失点

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 巨人がマジックを点すか、阪神が阻止するかで注目された伝統の一戦は、巨人が菅野智之投手、阪神が藤浪晋太郎投手と共にドラフト1位ルーキーに勝利を託した。

 巨人・菅野智之投手はここまで9勝をマークし巨人の勝ち頭となっている。6回までは1失点とエースとしてのピッチングを見せたが、7回に死球でランナーを許すと2ベースヒットで2,3塁とされ、続く桧山選手のセカンドゴロはホームに送球されたがセーフとなり野選となり勝ち越し点を許した。その後、エラーとヒットで失点を重ね、合計6失点(自責点は3)でマウンドを降りた。

 対する阪神・藤浪晋太郎投手は5回に2アウト3塁のピンチを背負うが、長野選手を三振に斬ってとり雄叫びを上げた。6回を投げて6安打5奪三振、巨人打線を無失点に抑えて勝利を手にした。

 巨人は原監督も「19歳の1年目の選手でありながら、たいしたもんだな」と話し、相手投手を絶賛した。抑えられた長野選手も「いい投手ですね。また対戦がある。次です。」と話した。藤浪晋太郎投手の7勝目は、東京ドームで、マジック点灯を阻止し、ドラフト1位のライバル菅野投手に勝利するという非常に大きな勝利となった。

 菅野投手にとっても、マジック点灯の試合で任され、また新人王のライバル、東京ヤクルトの小川泰弘投手が12勝目を挙げており、負けられない試合だった。9勝3敗となり小川投手に3勝差をつけられた。ここからが正念場となる。

  6回も1死一、二塁から村田を左飛、ロペスを投ゴロ。ピンチをしのいだ瞬間、思わず笑顔がこぼれた。「舞台が大きくなるほど力を発揮する」と和田監督がうなった。

 普段は相手を意識しないという右腕が、この日は違った。「相手の勝ち頭の投手。思い切って勝負しようと思った」。菅野との“ドラ1対決”。3回以外の5イニングで走者を背負ったが、本塁は踏ませない。「負けると(巨人に)マジックが点灯する。何としても勝ちにこだわろうと思った」と気持ちを込めた105球で6回6安打無失点。7勝目をつかみ取った。

 7月7日の広島戦(マツダ)から左足を上げた際、膝付近に一度グラブを当てるフォームに変えた。この日は「思いつきでやって、その方がしっくりきた」と当てる位置をより太もも寄りに近づけた。微調整したフォームで150キロ超えはゼロだったが、数字以上の球威と決め球のカットボールがさえわたった。

 耐えに耐えた。舞台は敵地・東京ドーム。負ければ自力優勝の可能性が消える一戦で、阪神の藤浪が新人離れしたハートの強さを見せつけた。

 「ここで負けると、巨人にマジックが点灯してしまうので、気合も入っていた。“ここから何としても追いつくんだ”という気持ちで投げた」

 3回を除いて毎回の6安打を浴びたが、6回を投げて1点も許さなかった。1―0の4回1死一塁では4番の阿部を迎えた。3球目の142キロ直球は一塁線への痛烈なファウル。動じるどころか、133キロカットボールで二飛に打ち取った。9キロ遅い変化球でタイミングを外した。そのカットボールで5奪三振のうち4三振を奪った。「ピンチで粘ることができた」。被打率・242だが、得点圏では203まで下がる。この日も得点圏で7打数無安打。ピンチでの強さに和田監督は「それが藤浪。舞台が大きくなればなるほど、力を発揮する」と目を細めた。

 菅野との初めての投げ合い。阪神と巨人のドラフト最上位新人投手が、ルーキーイヤーに先発で投げ合ったのは史上初めてだった。「相手の勝ち頭の投手なので思い切っていこうと思った」。1―0の7回1死二、三塁で打席が回り、代打を送られた。そこから一挙5得点で勝敗は決した。巨人戦初登板初勝利。ドラフト制後の阪神の高卒新人では、67年の江夏豊以来46年ぶりで「偉大な先輩の記録に並べてよかった」と笑みを浮かべた。

  絶対に与えたくない1点だった。0―1の7回1死二、三塁。菅野は代打・桧山を二ゴロに打ち取ったが、本塁は間一髪セーフ。思わずしゃがみ込んで悔しがった。古城の失策の後、1死二、三塁から大和に4点目の中前適時打を浴び降板。自己ワーストの6失点(自責3)で藤浪との新人対決に敗れ「抑えなければいけないところで粘れず悔しいです」と唇をかんだ。

 初回、先頭の坂に珍しくストレートの四球を与え、2死一、三塁から新井貴の右前適時打で先取点を献上。だが、2回以降は球を低めに集めて修正。中盤まで、藤浪と息詰まる投手戦を演じた。「自分としては思い通りに投げられましたけど、すべての面で思い通りの結果にならなかった。唯一、あるとすれば四球と死球が点に絡んだことです」と次戦に向けて課題を挙げた。

 開幕前から「いつか対戦してみたい」と楽しみにしていた藤浪との投げ合い。「少し意識してやりたい。投手戦ができればいい」と気合が入っていた。6回無失点の藤浪に軍配が上がり「彼も苦しい内容だったと思いますけど、勝負どころで打者を打ち取れるというのはいい投手の条件だと思います」と潔く相手をたたえた。2打数無安打に抑えられ「でかいなと思った。近く感じた」と素直な感想を口にした。

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