侍ジャパンU18代表はチェコと対戦し、15-0、7回コールドで勝利した。この日代表チーム全体で初のホームランを放った勝俣翔貴選手について、千葉ロッテスカウトが高い評価をしている。
4打数4安打5打点
勝俣翔貴選手のバットが火を噴いた。この日は3番ライトで出場すると格下のチェコではあるが初回、ノーアウト1,3塁の場面で高めのストレートを振りぬくと、ライトフェンスを超しホームランとなった。舞洲スタジアムは両翼100m、中堅122mの広い球場で、そこでの日本代表初ホームラン、価値あるホームランとなった。
勝俣選手は西東京大会決勝で早稲田実に逆転負けした。しかし木製バットで打撃をし始めたのは8月に入ってからだという。「だいぶつかめてきました」という打撃でブラジル戦では第1打席に3ベースヒット、昨日のオーストラリア戦でもチーム初ヒットを打っていた。
アメリカ戦では起用されなかったが、この日はライトで出場、また清宮幸太郎選手が膝の違和感で交代すると、途中からファーストを守った。平沢選手の調子が上がらない中で勝俣選手の打撃に期待が高まる。
プロスカウト評価
勝俣選手は投手として昨年秋の明治神宮大会、そして春の選抜で登板しているが、本人は「野手の方が好き」と話し、プロのスカウトも打撃を高く評価している。この日も千葉ロッテの松本編成統括が「バットが振れている。スイングの速さは上でも通用する」と評価、プロでも通用する打撃と評価した。
また北海道日本ハムの大渕スカウトディレクターも「木の使い方がすごく上手。うまくしならせてリストが柔らかい彼の良さが出ている」と木製バット打撃を評価した。
代表戦ではホームランを打つのはなかなか難しい。木製バットという事もあり国際球という事もある。2012年、13年に出場した森友哉選手も、2014年に出場した岡本和真選手も代表としてはホームランは打てておらず、2012年に渡辺諒選手(東海大甲府、2012年北海道日本ハムドラフト1位)が放っている。
広い球場で木製バットで国際球をホームランにしたことは、勝俣選手の打撃の確かさを示す。プロでの活躍が期待される。
豪快にフルスイングした勝俣の手に残ったのは、ジャストミートの感触だ。打球は右翼席に着弾。「強い打球を打とうと振った結果です」。初回無死一、三塁。高校ジャパンの今大会初アーチにガッツポーズを決めた。開幕4連勝でA組1位突破を決めるV弾となった。
4回無死二塁でも右中間フェンス直撃の二塁打を放つなど、4安打5打点。チームも16安打15点で大勝した。チームでは投手登録だが、今秋のドラフトでは野手として注目を浴びる勝俣。「打つのが好き。バットで貢献できたことがうれしい」と笑った。
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