明治大・森下暢仁投手が152キロで完封、東洋大・佐藤「やっぱ、えぐいわ」

大学野球ドラフトニュース 2019年ドラフトニュース

東洋大との対戦で今年の大学野球選手権初登板となった明治大・森下暢仁投手、最速152キロのストレートに大きく山なりで曲がるカーブを投げ、108球で完封勝利を挙げた。

やや疲れも

東京六大学で優勝をしてからは、紅白戦やバッティング練習で調子を維持してきたという森下暢仁投手、初戦には先発せずに満を持してこの東洋大戦に先発をした。しかし、森下投手は、体をややファースト側に倒し、それによって上体の回転を加速させるフォームだが、疲れているときは速い球を投げようとすると、体の軸の傾きがより強くなりボールがばらける所がある。この日も、序盤に何度か球がバラつき、捕手からアドバイスを受けていた。

それでも初回から151キロのストレートを記録すると、カーブを意識して投げてフォームを調整し、中盤からは制球が安定した。それでも東洋大はさすがの打力があり、6回には2アウト1,2塁のピンチ、そして4番でドラフト候補の佐藤都志也投手を迎える。

しかしここでギアを一段上げると、変化球で追い込んで最後はインコースに152キロのストレートを投げ、サードのファウルフライに打ち取った。森下投手は「打たれたら流れがいく打者。意識した。」と話した。

9回にも2アウト2塁のピンチを背負う。そしてレフトへのヒットでセカンドランナーが三塁を回った。しかし、ホームでランナーがアウト。「やってしまったと。あそこで1点取られたらまた完封できなかった。後味はよろしくないです」と話し反省を口にしたが、前日に善波監督は「完投ではなく完封させる」と話していた通り、見事に完封をした。

試合後の挨拶でお互いが主将の森下投手と佐藤選手は正面に立った。そして握手をする時、佐藤選手は「やっぱ、えぐいわ」と負けを認めた。そして試合後には、「球が伸びてきて、見逃せばボールかもしれないけど。投げ切った森下君がすごかった。予想以上かな。見た中でトップ3に入る投手。受けたのと打席では感覚が全然違う。ピンチになるほどギアを上げてくる」と話した。

東洋大の先発で来年のドラフト候補・村上頌樹投手も「オーラがあって雰囲気から余裕。簡単に打者を手玉に取っている。全然、違うと感じた。全部が一球品。自分にはないところ。真っすぐの質から変化球。自分がベンチから見ても安心するような投手だった。すげえと思ったのは初めてですね。森下さんのような圧倒的な力をつけたい」と、森下投手を絶賛した。

この日はもちろん12球団のスカウトが、首脳クラスも含めて集結した。そのうち9球団のスカウトがコメントをしているが、どれも絶賛のコメントで、明治大・森下暢仁投手が東洋大完封、スカウトの評価まとめ「佐々木以上」に別にまとめました。

リーグ戦が終わり、大学選手権を戦っている。森下投手は、今年のドラフト会議の目玉として、大船渡の佐々木朗希投手、星稜の奥川恭伸投手と並びBIG3を形成しそうだが、最大の敵は、これから大学日本代表で日米大学野球を戦い、そして秋のリーグ戦では主将としてエースとして最後の戦いをするが、疲労との闘い、故障をしないかという戦いとなる。

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この日一番の力をボールに込めた。3点リードの6回2死一、二塁。打者・佐藤都とのドラフト候補対決。変化球で追い込むと内角に152キロを投げ込んで三邪飛に仕留めた。「打たれたら流れがいく打者。意識した。1球を大事に投げた結果」と優勝候補対決を108球で完封し、4強進出を果たした。

締まらない幕切れに、明大・森下は苦笑するしかなかった。9回2死二塁、左前打を許したが、本塁を狙った二塁走者を刺してゲームセット。リーグ戦では、今春の東大戦まで完封がなかったこともあり「やってしまったと。あそこで1点取られたら、また完封できなかった。後味はよろしくないです」。大一番での7安打完封劇を、笑いとともに振り返った。

“ドラフト候補対決”では直球で押した。六回2死一、二塁の場面で東洋大・佐藤に対し、「打ち取れば流れがなくなる場所」とこの日最速の152キロ。力ない三邪飛に仕留めて、最大のピンチを脱した。

180センチ、75キロ。細身のイケメンエースは自己最速154キロ。この日は「真っすぐがよくなかった」といいつつも六回に球場表示で152キロをマーク。西武スカウトのスピードガンでは154キロを計測した。今春から使い始めたカットボールで凡打の山を築き、チェンジアップ、カーブで相手打線を翻弄した。

佐藤は6回2死一、二塁で152キロの直球に三邪飛。「チャンスで打ち切れなかった。4番として情けない。球が伸びてきて、見逃せばボールかもしれないけど。投げ切った森下君がすごかった」。昨年の大学日本代表で同僚だった右腕に「予想以上かな。見た中でトップ3に入る投手。受けたのと打席では感覚が全然違う。ピンチになるほどギアを上げてくる」とお手上げ。9回に二塁内野安打を放ったが、2死二塁からの左前安打で本塁憤死。整列で森下に「やっぱ、えぐいわ」と声をかけた。

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