第74回全日本大学野球選手権大会では、佛教大学(京滋大学)が北海学園大学(札幌学生)に1-7で敗れ、3年ぶりのベスト8進出はならなかった。先発の合木凛太郎投手(4年=高田商)が3回3失点で降板すると、初戦でプロ注目の投球を見せた190cm右腕・赤木晴哉投手(4年=天理)も流れを止められず4失点。関西5連盟は7年ぶりに全チームが2回戦までに姿を消すこととなった。
プロ注目右腕・赤木晴哉投手、救援も流れ止められず「視野が狭くなった」
初戦で自己最速を更新する153キロをマークし、12球団のスカウトにその存在をアピールした赤木晴哉投手だったが、この日は苦しいマウンドとなった。1-3と2点を追う4回からリリーフ登板。しかし、2死三塁から連打を浴び、味方の失策も絡んでこの回4点を失った(自責点0)。
試合後、赤木投手は「立ち上がりに複数失点してしまって、完全に向こうに流れを持って行かれた。4回はエラーもあっていろいろ重なって視野が狭くなった。アップアップになってしまった」と反省。そして、「相手が一枚上手だった。全国の打者に直球で押し切れなかった」と、全国のレベルの高さを痛感した。
それでも今大会では、初戦の東農大オホーツク戦で153キロを記録し、5回1失点の投球で視察した12球団のスカウトにも良い衝撃を与えた。「プロ一本」宣言も行い、ドラフト会議の指名候補として、そのリストに加わった事は間違いない。
もしかすると侍ジャパン大学代表選考合宿に追加招集されるかもしれないが、秋も含めて、この日の投球を上書きするようなピッチングを見せてほしい。
先発・合木凛太郎投手も3失点、打線も沈黙
この日、先発した合木凛太郎投手も、初回から3イニング連続で失点し、3回3失点で降板、試合の主導権を相手に渡してしまった。180cmの本格派で赤木投手と2枚看板で、昨年の選手権大会では1回戦で1回ノーヒット2奪三振の投球を見せると、2回戦の上武大戦で先発を任され6回3安打7奪三振1失点の好投を見せ、主戦として活躍した。
148キロを投げる力もあるが、この日はその実力を見せられなかった。この悔しさは秋までの成長に使いたい。
この日は4回には能登原健生外野手(4年=神戸国際大付)が顔面に死球を受け、救急車で搬送されるアクシデントも発生。国友健一監督は「鼻に当たって鼻血が止まらなかった」と明かした。投打の歯車が噛み合わず、関西勢最後の砦だった佛教大学も2回戦で姿を消すこととなり、関西5連盟はベスト8に入ることがができずにすべて姿を消した。
赤木晴哉投手 プロフィール
- 氏名:赤木 晴哉(あかぎ せいや)
- 生年月日:2003年10月5日
- 出身地:大阪府堺市
- 経歴:高倉台ポニーズ(小4) – 美木多イーグルス(小6) – 大阪狭山ボーイズ(中学) – 天理高校 – 佛教大学(4年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:190cm86kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速153キロを誇るプロ注目の190cm大型右腕。2025年全日本大学野球選手権1回戦で自己最速を更新。2回戦ではリリーフ登板し4失点(自責0)。天理高校では日本ハム・達孝太投手と同期。佛教大学では今春、最優秀選手賞を受賞。「プロ1本」を公言している。
合木凛太郎投手 プロフィール
- 氏名:合木 凛太郎(ごうき りんたろう)
- 所属:佛教大学(4年)
- 出身高校:高田商業高校
- ポジション:投手
- 投打:180cm80kg
- 主な特徴や実績:2025年全日本大学野球選手権2回戦の北海学園大戦で先発し、3回3失点。




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