3月19日に開幕する第98回選抜高校野球大会の甲子園練習が15日に行われ、東京の伝統校・帝京が11年夏以来、実に15年ぶり(春は05年以来21年ぶり)に聖地にそのユニフォームを見せた。2年生ながら中堅手と投手の二刀流をこなす大型スラッガー、目代龍之介選手は、打撃練習では左中間スタンドへ豪快な一発を放ち、投手としても最速150キロの剛腕ぶりを披露。スピードスケートや砲丸投げで鍛えた異色の身体能力を持つ逸材が、開幕戦で昨夏王者・沖縄尚学との対決でアーチを描く。
左中間へ豪快なサク越え!「深さ」を実感した聖地での予行演習
甲子園を沸かせた伝統の縦じまのユニフォームが甲子園に帰ってきた。注目は、クリーンアップの一角を担う目代龍之介選手だ。30分という限られた練習時間のなか、チームは15分間をシート打撃に割いたが、目代選手は打席に入ると、持ち前の豪快なフルスイングを披露。放たれた打球は綺麗な放物線を描き、広い甲子園の左中間スタンドへと突き刺さった。
「自分的にはちょっと先っぽだったんですけど入った。むちゃくちゃいい予行演習になりました(スポーツニッポン)。」と笑顔を見せた目代選手。一方で、実際にグラウンドに立ってみて広さには驚きもあったという。「左中間、右中間が広いことはもともと知っていましたが、今日やってみて深さがあるなと思いました(日刊スポーツ)。」と語り、本番ではより正確なコンタクトが求められることを再認識した様子だった。練習の最後にはマウンドに上がり、5球を投じてマウンドの傾斜も確認。最速150キロを誇る剛腕が、投打の両面で戦う準備を整えた。
スピードスケートに砲丸投げ。すべては「野球のため」に
目代選手は188cm92kgの圧倒的な体格と共に培ったパフォーマンスは、幼少期から多種多様なスポーツを積みかせて身につけた。小学校時代からスピードスケート、水泳、陸上競技などに打ち込んできたが、そのすべてには「野球が上手くなるために」という明確な目的があった。「スピードスケートは下半身強化のため。プールで可動域が広がったし、陸上の砲丸投げのフォームは野球のバッティングの足の使い方の連動に似ている(スポーツニッポン)。」と、独自の視点で身体の使い方を研究してきた。この「多角的トレーニング」の成果は、大型選手らしからぬ柔軟な体の使い方と、爆発的なパワーに結実している。
憧れの選手には、阪神の森下翔太選手を挙げる。「体の使い方がすごく参考になる」と、WBCでも見せたそのチャンスに強い打撃だけでなく、体の使い方を見ている。
金田監督の24年ぶり帰還と、昨夏王者・沖縄尚学への挑戦
チームを率いるのは、OBの金田優哉監督(40)だ。2002年夏の甲子園4強メンバーである指揮官は、一般企業を経て母校の指導者となり、2021年秋に名将・前田三夫名誉監督からタスキを引き継いだ。自らも選手としてグラウンドを駆け巡って以来、24年ぶりに甲子園の土を踏みしめ、「私自身も中に入ったのが選手ぶりなので、やる前からすごくワクワクした気持ちでした(日刊スポーツ)。」と熱っぽく語った。
開幕戦で戦うことが決まっており、相手は昨夏の甲子園覇者・沖縄尚学だ。なかでも、昨夏優勝の立役者である左腕・末吉良丞投手の攻略が勝利への絶対条件となる。目代選手は「去年の夏に沖縄尚学さんが優勝したときから、このピッチャーをイメージして練習してきた。迷いながらスイングしていたらバットに当たらない。自分のポイントを決めて打ちます(スポーツニッポン)。」と、すでに仮想・末吉投手とのイメージトレーニングを完了させている。投打二刀流の安藤丈二選手(3年)らと共に、帝京が誇る重量打線が王者の盾をこじ開けられるか、全国の注目が集まる。
【目代 龍之介】 プロフィール
- 氏名: 目代龍之介(めだい・りゅうのすけ)
- 所属: 帝京高校(2年・新3年)
- 出身: 東京都
- ポジション: 外野手(中堅手)、投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 182cm、85kg
- 主な特徴や実績: 投打二刀流として注目される帝京の大黒柱。最速150キロの直球と、甲子園練習で左中間へ放り込む長打力が武器。幼少期にスピードスケートや砲丸投げで身体能力を磨いた異色の経歴を持つ。憧れの選手は阪神の森下翔太。








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