昨秋のドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから1位指名を受けた米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21=花巻東)は、ノースカロライナ州シャーロットで行われたアトランティック・コースト・カンファレンス(ACC)選手権トーナメント2回戦のマイアミ大戦に「1番・指名打者(DH)」として先発出場。4打数1安打だったものの、チームは2-11で大敗を喫し、これで佐々木選手の米国2年目のシーズンが終了した。同時に、ソフトバンクとの入団交渉が正式に解禁。7月中旬に控える大リーグ(MLB)ドラフトの指名対象でもあり、これからNPB、MLB、または大学に残留という選択を行う事になる。
54試合で16発47打点、本塁打・打点でチーム2冠に輝いた「劇的な進化」の1年
佐々木麟太郎選手は、大学挑戦1年目だった昨季は52試合で7本塁打、41打点にとどまり環境の変化の適応に苦しんだが、今季は54試合にフル出場し、打率.262(206打数54安打)、16本塁打、47打点と大きく成績を伸ばした。本塁打は前年から倍以上に増やしてチームトップタイ、打点は単独トップに立った。
佐々木麟太郎選手は「去年に比べて倍以上(本塁打が)増えたのは喜び。そこが間違いなく一番の売り。投手の球速もほぼプロに近いレベル。2年経験させてもらい、間違いなく対応力が上がってきた。完成度としては全然まだまだ未熟なところが多いし、納得いってない部分もいっぱいあります。」と語り、コンタクト能力とパワーの向上に手応えを示した。
しかし、格上のマイアミ大に敗れ「本当に悔しい気持ちでいっぱい」と唇を噛みつつも、「スタンフォードで戦えたこと、監督やコーチから求められていることを去年以上に果たしながらプレーできたことは誇りに思う(スポーツニッポン)。」と、充実の表情でラストゲームを振り返った。
プロ、メジャー、それとも進級
大学のシーズンが終了したことで、日米の野球界、そしてスカウト陣が最も注視する「去就」のカウントダウンがいよいよ本格化する。7月11日(現地時間)からはMLBドラフト会議が控えており、米スポーツ専門局「ESPN」の最新のドラフトランキングでは、全体153位で、MLBドラフト5巡目相当にランクインした。大リーグ球団から指名があれば、ソフトバンク、MLB球団の双方と同時に交渉が可能となる。さらには、学生として残る選択肢もある。
佐々木選手は今後の方向性について、「目の前のことしか考えていなかった。どういう道に進むかもわからないですし、もう1年スタンフォードでプレーする可能性もなくはないと思うので、今ここではっきり何か言えることはないんです。これからどういうタイムラインになってくるかもまだちょっと見えてないですし、まずはそこを把握しながら、迫るべき決断に向けて、まずは家族とも話し合って、ある程度方針も出していかなきゃいけないんじゃないかと思ってます。時が経つにつれて、どういう方針、方向性、どういう流れになってくるかが見えてくるんじゃないかと思います。」と話し、まだ決定していないとした。
ソフトバンク・城島CBOは米国で連日の視察、「評価は不変、指名してよかった」
昨秋、DeNAとの競合の末に指名権を獲得したソフトバンクの交渉権は「7月31日」までとなっている。この日の試合のネット裏には、ソフトバンクの城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)が前日に続き姿を見せていた。滞在期間中に交渉のテーブルに着くことはせず、まずは成長の姿を見届けることに徹した。しかし、昨秋の指名挨拶に始まり、フロントが交互に米国へ渡ってその成長を追い続けてきただけに、評価は揺るがない。
「彼のポテンシャルなら、これぐらいはする。そうじゃないと、うちのドラフト1位では指名しませんから。全然驚いてない。負けたとしても、その日のうちに何かアクションを起こすということはない。彼の方が(大リーグの)ドラフトを待つという状況ならそうでしょうし、その前に何かプレゼンができるというならこっちも準備する(スポーツニッポン)。」と話した。
ソフトバンクの三笠GMも「ドラフト時点から高く評価をしているから1位指名した。1年目よりも成績は上がっていますが、これくらいは出せると思っていた。評価した通りに活躍してくれている。本人の意思、我々の意思をお伝えし、本人の判断を待つという準備をしたい。」と話し、永井智浩編成育成本部長も「今の段階でも指名してよかったと思っている。期待しているというプレゼンテーションはしたい。」と、交渉の準備を進めるとした。
スタンフォード大は6月上旬に期末試験を控えているため、学業に配慮して交渉スケジュールを組む方針。永井本部長は「彼が米国にいるなら行く可能性は十分あるし、帰国するなら日本で話させてもらう(スポーツ報知)」と話す。昨年10月のドラフト会議での指名から、いよいよ動き出す。
【佐々木 麟太郎】 プロフィール
- 氏名: 佐々木麟太郎(ささき・りんたろう)
- 所属: スタンフォード大学(2年目、昨秋ソフトバンク・ドラフト1位)
- 出身: 岩手県北上市(花巻東高卒)
- ポジション: 内野手(一塁手)、指名打者
- 投打: 右投左打
- 身長・体重: 184cm、113kg
- 主な特徴や実績: 高校通算140本塁打の最多記録。米スタンフォード大へ留学し、2年目の今季は54試合で打率.262、16本塁打(チーム最多タイ)、47打点(チーム単独最多)。7月にMLBドラフトを控える。














コメント