驚きの連続、ドラフト2位指名、各球団スカウトの腕の見せ所

2013年ドラフトニュース

 ドラフト1位指名も抽選が6回も行われる異例の展開となったが、ドラフト2位指名でも驚かされたドラフトとなった。

セリーグ

 まず一番最初の東京ヤクルトは即戦力投手の指名が予想されたが、法大の4番遊撃手、西浦直亨選手を指名、指名順位で3位では最後となってしまうため、どうしても獲得したかった選手だろう。3位では2位で狙っていたパナソニックの秋吉亮投手を指名することができ、読み勝ちの指名となった。

 横浜DeNAはホンダ熊本の平田真吾投手を指名、個人的には都市対抗で上位ランクと評価していただけに予想通りだった。中日は四国アイランドリーグで過去最高順位となる2位指名で香川オリーブガイナーズの又吉克樹投手を指名した。サイドスローから140km/h中盤の速球とスライダー、シンカーなど多彩な変化球を投げる投手で、埼玉西武や阪神なども上位評価をしていたため、この順位での指名となった。

 そして阪神、横田慎太郎選手を2位で指名した。投打に活躍し飛距離の出る打撃で注目されており、千葉ロッテや福岡ソフトバンクなども獲得を狙っていたと見られるが、この順位は本人も驚きだろう。そして巨人も2位で和田恋選手を指名、事前の報道の通りであり小林誠司捕手を繰り上げて1位指名したこともあるが高い評価だった。

パリーグでも驚きの指名が

 パリーグは北海道日本ハムがセガサミーの浦野博司投手、オリックスが富士重工の東明大貴投手と、予想通りの評価で指名されていったが。福岡ソフトバンクは三菱自動車倉敷の森唯斗投手を指名、森投手も平田真吾投手と同じクラスの評価をしていたので順当といえ、千葉ロッテの吉田裕太投手指名も評価が高く指名が予想されていた。

 そこへ来て埼玉西武は富士大の山川穂高選手を指名した。守備に関して課題が多く、4年生で打撃も調子を崩して大学日本代表から外れたが、長打力はアマチュア球界随一で東アジア大会のメンバーに大学生で唯一選出され、主軸を任されるなど期待の高かった選手。しかし指名ではもう少し下かと思われたが、中村剛也選手と同じく埼玉西武のドラフト2位指名となった。楽しみだ。

なぜこうなったのか

即戦力捕手の評価の難しさ

 2位の候補としては若月健矢捕手(オリックス3位)や梅野隆太郎捕手(阪神4位)、田口麗斗投手(巨人3位)、嶺井博希捕手(横浜DeNA3位)、秋吉亮投手(東京ヤクルト3位)、桂依央利捕手(中日3位)などが挙げられていた。特に捕手についてはことごとく指名されなかった印象で、これは昨年の小豆畑眞也捕手(2012年阪神ドラフト4位)や伏見寅威捕手(2012年オリックス3位)にもいえるが、私達や報道が思っているほど、即戦力捕手は評価をされにくいのだろうか。一方で巨人は小林誠司捕手を1位指名もしている。捕手の指名は難しい、という事が一つ挙げられる。

高校生も大学社会人も候補が少ない年

 また例年は、高校生の当たり年ならば1位は高校生が揃い、2位で即戦力が指名される。また即戦力の当たり年ならば2位で高校生が指名されることが多いが、今年は高校生も即戦力も共通して挙げられるような注目される候補が少なかった事から、各球団が特に社会人の中からスカウトの腕を見せて指名をしてきた形となった。

 昨年のドラフト2位は小川泰弘投手や則本昂大投手の活躍で話題となったが、今年のドラフト2位候補は、各球団のスカウトの力を表すバロメータになるかもしれない。誰が活躍するのかを追ってゆきたい。

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