阪神大学野球春季リーグでは、天理大が大阪電気通信大に7-0で8回コールド勝ちを収めた。開幕4連勝で単独首位に立った。今秋のドラフト候補右腕・的場吏玖投手(4年=大阪電通大高)が先発マウンドに上がると、8イニングを7安打11奪三振、無失点に抑え込む力投を披露し、巨人、阪神が4人態勢を敷くなど計5球団11人のスカウトが熱視線を送るなか、自己最速にあと1キロと迫る147キロを計測した。進路を「プロ1本」と明言し、上のステージを目指すエースが、3季ぶりの王座奪還へ向けて絶対的な存在感を示した。
11奪三振の奪三振ショー、ピンチで動じない「エースの自覚」
的場吏玖投手はこの日、初回、味方の失策でいきなり走者を背負い盗塁も許したが、その後は後続をすべて三振に仕留めてピンチを脱出する。その後も許した安打はすべて単打に抑え、スコアボードに「0」を並べ続けた。8回を投げ抜いて11奪三振。186センチの長身から投げ下ろされる角度ある直球と、キレ味鋭い変化球のコンビネーションで大阪電気通信大打線を沈黙させた。
的場吏玖投手は「状態は結構良かったです。今年一番の出来? もっと上を目指せると思います。今日は外角へしっかり投げることを意識した(スポーツ報知)。」と、充実した投球だった事と同時に、さらなる向上心を覗かせた。三幣寛志監督(47)も「エースとしての自覚が出てきた。修正しながらやっている。角度あるボールも投げられていたし、変化球のキレも良かった(スポーツ報知)」と、公式戦3戦3勝とフル回転を続ける右腕に全幅の信頼を寄せている。
巨人・阪神が4人態勢の熱烈視察、スカウト陣が認めた「素質と伸びしろ」
この今秋のドラフト候補右腕には、この位もNPB5球団11人のスカウトが集結した。特に巨人と阪神はそれぞれ4人で視察しており、的場投手の投球を細部までチェックした。147キロをマークした直球の強さはもちろん、投球の質の高さと将来性に向けられた。
巨人・榑松伸介スカウトディレクター:「腕使いが柔らかい。外角へのスライダーもいいし、投手としての素質を感じます。」
千葉ロッテ・榎アマスカウトディレクター:「外角へストレート、カットボール、フォークを出し入れして投げている。伸びしろもあるし秋までの成長が楽しみ。」
三幣監督から以前指摘されていた「右肘の下がり」を克服し、この日は課題としていた「体の開き」も徹底して修正。前日には外角を使う投球を想定した投げ込みを行うなど、緻密な準備が結果となって現れた。技術的な課題を即座に克服する能力は、プロの世界で大きな武器となるだろう。
「プロ1本」、天理大のリーグV奪回への旗手として
的場投手は、この日の快投でドラフト候補としての評価をさらに高める形となった。試合後に進路について問われると、「プロ1本です」ときっぱりと答え、不退転の決意を口にした。
天理大は2024年秋までリーグ8連覇という黄金時代を築いたが、昨年は春秋ともに優勝を逃す悔しさを味わった。その「盟主」の座を再び取り戻すことが、的場投手に課せられた使命だ。「まずはエースとしてフル回転する。」と話す名門のエース、神宮のマウンドで186cmの長身が立つ姿を見せてくれそうだ。
【的な場 吏玖】 プロフィール
- 氏名: 的場吏玖(まとば・りく)
- 所属: 天理大学(4年)
- 出身: 大阪府(寝屋川スカイヤーズ-ジュニアセブン-大阪電通大高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 186cm、71kg
- 主な特徴や実績: 最速147キロを誇る本格派右腕。1年春からリーグ戦に登板。2026年春季リーグ開幕から3戦3勝、防御率0.84(21回1/3で自責2)と圧倒的な安定感を見せる。巨人・阪神が4人態勢で視察する2026年ドラフト候補。進路はプロ志望。










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