関西六大学野球春季リーグでは第1節2回戦が行われ、大阪商業大(大商大)が大阪経済大(大経大)を8-4で破り、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。この日は来年のドラフト候補としてプロ注目の二刀流・中山優月内野手兼投手(3年=智弁学園)が「5番・投手」として先発マウンドに上がり、6回3安打7奪三振で勝利投手となると、降板後も三塁の守備に就き、8回には自らのバットで適時二塁打を放った。前日には「3番・二塁」で出場するなど、ポジションの垣根を超えて躍動した。
初回失点から完全投球、149キロ直球と7奪三振の修正力
中山優月投手はこの日、立ち上がりの初回に自らの意識が空回りし、味方の失策も重なって3点を先制される苦しい展開。しかし、ここで投手・中山に火が点いた。直前の練習試合で自己最速を151キロに更新した右腕は、2回以降は別人のような投球を見せ、一人の走者も許さないパーフェクトピッチングを披露。最速149キロの直球とキレのある変化球で、6回までに7つの三振を奪ってみせた。中山投手は「気持ちが前に出すぎた(スポーツ報知)。」と反省した。
冷静さを取り戻した後の安定感は、すでにリーグ屈指のエースの風格だ。大経大のエース・常深颯大投手が前日に162球を投げ抜いた熱投を目の当たりにし、中山選手の中にも「負けられない」という強い闘志が宿っていた。回を追うごとに凄みを増すマウンド捌きは、二刀流の投手としての面を強く印象づけた。
降板後は三塁へ、タイムリー安打
中山選手は6回でマウンドを降りると、そのまま三塁の守備へについた。登板の無かった前日は二塁を守り、チームの状況に応じて遊撃や外野もこなす。現代の野球界において二刀流という言葉は定着しつつあるが、中山選手の場合は「投・攻・走・守すべて」においてトップレベルを目指すオールラウンダーだ。「できるところまで、このスタイルを貫き、全国で勝つ。足を動かすことは投球にもつながる(スポーツ報知)。」と、野手としてプレーすることも、投手としての強化につながると話した。
そしてこの日は、8回の打席での快打を放った。1死一塁、右翼線を鋭く破る二塁打。自らの右腕で守り、自らのバットで突き放す。大商大の核となり、「二刀流で日本一」を目指す。
弟・湊斗選手が智弁学園のセンバツ準Vを力に変えて
中山選手は、母校である智弁学園(奈良)が今春の選抜大会で快進撃を見せ、見事に準優勝を果たした事に刺激を受けたが、そのチームで記録員としてベンチ入りしていた実弟の湊斗選手にも刺激を受けている。湊斗選手は怪我の影響で選手として兄に続く甲子園出場は叶わなかったが、聖地で仲間を支え続けた。その姿が、中山選手に大きな勇気を与えた。「(弟は)落ち込んでいたけど、甲子園に行って明るくなった。いい刺激になりました(スポーツ報知)。」
兄は高校で侍ジャパンU18代表としても活躍するほどの活躍を見せ、弟にその姿を見せていた。次は神宮の杜で、そしてその先のプロの舞台で活躍する姿を見せるつもりだ。151キロの剛腕と広角に打ち分けるバッティング。そしてすべてのポジションを守る守備力。来年はチームメイトの真鍋慧選手と共にドラフト候補として注目されるのは間違いない。
【中山 優月】 プロフィール
- 氏名: 中山優月
- 所属: 大阪商業大学(3年)
- 出身: 兵庫県(宝塚ボーイズ-智弁学園高卒)
- ポジション: 内野手、投手、外野手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 178cm、80kg
- 主な特徴や実績: 投手として最速151キロ、打者として中軸、守備として全ポジションをこなす「万能型二刀流」。智弁学園時代にはエース兼4番として甲子園に出場。2026年春季リーグ戦では先発勝利と二塁打を同試合で記録。2027年ドラフト上位候補。弟は智弁学園の中山湊斗。








コメント