オリックスがまさかの吉田一将投手単独指名

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 オリックスは当初の予定通りJR東日本の吉田一将投手を指名、他球団も指名が予想され、昨年2度のクジを外した事もあり森脇監督に抽選が託されたが・・・

まさかの単独指名

 ドラフト終日前の予想では松井裕樹投手や大瀬良大地投手の指名重複を上回る予想もされていた。各球団とも最終的なドラフト1位候補に残していた。

 ドラフト会議ではエアポケットというような現象が時折起こる。多くの球団が注目しながらも単独指名になったり、上位候補が下位まで残っていたり。そして今年もそのエアポケットに入って他球団は吉田投手を敬遠し、まさかのオリックス単独1位指名となった。

実力は間違いなし

 吉田一将投手は191cmから140km/h後半の速球を投げ、安定した下半身でフォームも低めの制球も安定している。昨年の都市対抗、日本選手権、そして今年の都市対抗と3大会連続エースとして準優勝すると、東アジア大会でもエースとして中国、台湾戦で登板し安定したピッチングを続けた。

 新人王争いをする事になるだろう投手がオリックスに加入し、パリーグはまた混戦となりそうだ。

  競合が予想されたJR東日本・吉田の交渉権を得た森脇監督は「本当に信じられない。避けて通れないと思っていたけど、まさか、まさか、まさかでしたね」と満面の笑みを浮かべた。

 チームは98年に新垣渚(現ソフトバンク)を引き当てて以来、外れも含めて1位の抽選では11連敗中だった。この日もクジを引く覚悟で会場に現れた指揮官だったが「対戦相手は少ない方がいい。誰が相手でもクジはどうなるか分からない。運は必要だね」と、してやったり。普段はゲン担ぎをしないが、赤のネクタイ、パンツを身にまとって勝負をかけた成果が出た。

 ドラフト後は都内のJR東日本本社に向かい、指名あいさつを行った。身長191センチ右腕と初対面し「実際に見たらダルビッシュとダブる。ローテーションに入って十分できる」と、早くもローテ入りを約束した。

 最大8球団の指名もあるとさえ言われた、桐光学園・松井には結局5球団が競合した。一方で西武が1位指名した大阪桐蔭・森、オリックスの1位・JR東日本の吉田は、単独指名に。各球団の駆け引きが指名直前まで続けられた。

 中日、ソフトバンク、DeNAなど、当初から松井指名を公言していた球団とは違い、楽天は松井指名に積極的ではなかった。それが一転したのは、本当にドラフト直前だった。「23日から24日にかけて」と星野監督。「競合してもいいじゃないか。松井で行こう」と指揮官が強く推して球団も腹が決まった。背景には松井人気で降りる球団もあり、7球団も8球団も指名しないという読みがあったものとみられる。

 好投手の呼び声高く、競合必至とみられていた吉田が一本釣りでオリックスが交渉権を獲得したことに、各球団から驚きの声が上がった。日本ハムの山田GMは「吉田が単独というのはね…」と逃した魚が大きかったことにため息。DeNAの高田GMは「吉田に1球団というのは考えられない」とオリックスが松井人気の裏で見事に吉田指名の戦略が当たったことを傍観するしかなかった。

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