高校野球東東京大会では、関東第一が日大豊山に14-2と圧勝し甲子園出場を決めた。注目のオコエ瑠偉選手は1番センターで出場して6打数3安打、普通のセンター前ヒットで2塁を陥れ、視察したプロのスカウトも「始めてみたプレー」と驚愕した。
俊足
これまで、足で注目された選手はたくさんいた。オコエ瑠偉選手も50m5.9秒台の足をみせ、プロから注目される俊足選手の一人だが、この日の4回、投手の横をゴロで抜けていく普通のセンター前ヒットに、オコエ選手は迷わずに一塁を回る。センターも少しは油断があったかもしれないが、センターからセカンドに送球する。結果は、オコエ選手のスライディングが一瞬早く、間一髪でセーフだった。
オコエ選手は「守備位置が深かったので」と冷静に守備位置を見て、いけると判断した。またこの日は7回にも内野安打で出塁すると、2盗、3盗を決めた。内野安打が3ベースヒットになる、オコエ選手の真骨頂だった。
このプレーにはこれまで多くの選手を見てきたスカウト陣も驚愕し、巨人の山下スカウト部長は「スカウト歴38年で、あんなの初めてみた。」と感嘆の声をあげた。
5球団スカウト視察
この日は5球団のスカウトが視察、巨人の山下スカウト部長はさらに「視察は4度目だが見るたびに評価が上がる。長野より速い」と話すと、埼玉西武、福岡ソフトバンク、東北楽天などのスカウトからも「秋山、柳田クラス」とプロのトップクラスの足を持つ選手の名前が出てきた。
山下スカウト部長は「高校生野手でNO1、2順目までに消える」と話し、ドラフトでは上位で指名されると予測した。
オコエ選手は今大会、打率.440、6打点、13得点、抜群の成績で甲子園出場を決めた。甲子園では「肩だけは誰にも負けない自信がある」という肩でもアピールしたいと話した。
甲子園でスーパープレーをみせ、U18日本代表、そして秋のドラフト会議へと、オコエ選手の快足は止まらなさそうだ。
中堅手はやや左中間寄り、やや深めの守備位置だったが、普通の選手なら単打だろう。“中前二塁打”に驚いたのは、ネット裏に陣取った巨人、ソフトバンクなど5球団のスカウトだ。「スカウト歴38年で、あんなの初めて見た。2巡目には確実に消える」(巨人・山下スカウト部長)と、高校生野手トップの素材に興奮を隠せなかった。
ネット裏には西武、楽天など4球団のスカウトが視察に訪れ、巨人・山下哲治スカウト部長は「全身がバネ。高校生野手でNo・1」と高評価を口にした。
オコエについてソフトバンク・山本スカウト「中前への単打を二塁打にして、(守備で)いい返球もあった。衝撃的でしたね。ポテンシャルが高い。甲子園でさらに成長する姿を見たい」
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