千葉ロッテが2016年のドラフト会議で指名した6選手の入団発表を行った。改めて選手の紹介とチーム戦力のアップ度を予想してみる。
千葉ロッテ2016年入団選手一覧
順位 | 選手名 | 位置 | 出身 | 身長体重 | 投打 | 契約金 | 年俸 | 背番号 |
1 | 佐々木千隼 | 投 | 桜美林大 | 181cm83kg | 右右 | 10000 | 1500 | 11 |
2 | 酒居知史 | 投 | 大阪ガス | 178cm80kg | 右右 | 8000 | 1500 | 23 |
3 | 島 孝明 | 投 | 東海大市原望洋 | 180cm82kg | 右右 | 5000 | 600 | 40 |
4 | 土肥星也 | 投 | 大阪ガス | 186cm82kg | 左左 | 5000 | 1000 | 34 |
5 | 有吉優樹 | 投 | 九州三菱自動車 | 178cm87kg | 右右 | 4000 | 1000 | 36 |
6 | 種市篤暉 | 投 | 八戸工大一 | 183cm83kg | 右右 | 3000 | 480 | 63 |
7 | 宗接唯人 | 捕 | 亜細亜大 | 183cm90kg | 右右 | 2500 | 800 | 45 |
育1 | 安江嘉純 | 投 | BC・石川 | 185cm80kg | 右右 | 300 | 240 | 121 |
育2 | 菅原祥太 | 外 | 日本ウェルネススポーツ大 | 183cm95kg | 左左 | 300 | 240 | 122 |
新人選手の特徴
ドラフト1位 佐々木千隼投手 期待度1年目:☆☆☆☆☆ 3年目:☆☆☆
今年最も即戦力に近い投手と評価されている。低めのコントロール、変化球のコントロールがあり、140キロ中盤から後半の球速もある。強くて有名という大学ではなかった桜美林大でエースとして最終シーズンにリーグ制覇を成し遂げ、明治神宮大会で準優勝を達成、日米野球でも1戦目の先発を任され好投するなど、実績も十分。今年1年間の疲れが来年に出る可能性はあるが、1週間に1度のペースを守れば20試合以上の先発は期待できそう、防御率3点台で8勝~12勝は計算できると思う。完成度が高いため、それ以降どんな選手になっていくのかのイメージは難しいが、毎年計算できる投手の一人となりそうだ。
ドラフト2位 酒居知史投手 期待度1年目:☆☆☆☆ 3年目:☆☆☆
今年は二段モーションのフォーム改造に取り組んだ結果、調子が上がらず結果を残せなかったが、昨年の都市対抗の投球やこの秋も日本選手権では、左バッターのインコースへコントロール良く強い球を投げ込んだ。左右に動く球が空振りを取れるものではなく、この変化球で打ち取ることができるかがポイントだろう。ただしストレートの強さとスタミナもあるので、7回で試合を作ってくれる投手になると思う。フォームについてプロの審判の洗礼が気になるところだが、個人的には8勝8敗というようなイメージで1年目からローテーションに入るだろう。
ドラフト3位 島 孝明投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆
リリーフでは140キロ中盤から後半、先発では143キロ前後の球速が期待できる。テイクバックで腕が入りすぎるところがあり変化球の投げ方は課題、スライダーは高めに行く事が多い。この矯正がうまく進めば1年目の後半に少し1軍で投げるかもしれない。
ドラフト4位 土肥星也投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆
体があって強い球を投げ込んでくる。球が荒れており打者が嫌だと感じる投手だと思う。ぶつけたり、四球が課題と言われるかもしれないが、荒れ球を駆使して、それでもインコースに投げられる強い心があれば、リリーフとして藤田宗一投手のような働きができると思う。
ドラフト5位 有吉優樹投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆
どっしりとした体があり重い球を投げる。ストレートのコントロールはアバウトもインコースにズバッと来る球があり迫力がある。変化球はまだまだなので、重い球で詰まらせて打ち取る事ができるか。投げ方の印象は佐々木主浩投手のイメージ。大学卒社会人で今年4年目でのプロ入りで1年目から勝負となる。
ドラフト6位 種市篤暉投手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆☆☆
大きな体だがばねがあり、躍動感あるフォームで最速148キロを投げる。高い素質を持っている選手で150キロの球を勢いよく投げることができる投手になりそう。昨年の阪神のドラフト4位・望月惇史投手と同じくらいの位置にいる投手だと思う。
ドラフト7位 宗接唯人捕手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆
非常に野球がうまいと思える選手。捕手としてはセカンドまで2秒を切る送球があり、肩もしっかりと投げられる。打撃については大きな体から粗さがあったが、徐々に確度が挙がっている印象。さらに投手のモーションを見て盗塁を成功させるなど、大型の捕手だが足でかき回す力がある。千葉ロッテは捕手は若くて豊富なのだが、もしかすると別のポジションで7番などで相手投手が苦手にするような打者になるかもしれない。
育成ドラフト1位 安江嘉純投手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆☆
最速151キロだが変化球投手、大きくぶん回すような腕の振りだが、そこから140キロのストレートと多彩な変化球を同じ腕の振りで投げてくる。ロングリリーフで3回4回をパーフェクトに抑えるような試合もあり、バッターは打ちにくいと思えるタイプで1年目から勝負をかけて支配下登録されたい。
育成ドラフト2位 菅原祥太選手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆☆
大きな体があり、スラッガータイプではないものの中距離ヒッターとして期待できる。特徴はこの大きな体だが足があり、50m5秒台も記録する迫力ある走塁だろう。強肩も売りのようで、多くの人にその身体能力を見せたい。
チーム全体の戦力アップ 1年目:☆☆☆☆ 3年目:☆☆☆
佐々木投手、酒居投手は1年目から活躍すると思う。ただし千葉ロッテの投手のローテーションは涌井、石川は固まり、他にも好投手はそろうため、機会は与えられるだろうが、結果が残せない試合が3試合くらい続くと、後ろに回る事になるかもしれない。厳しい争いとなる。土肥投手、有吉投手はリリーフとしてチャンスを得られるだろう。共に投げっぷりが特徴な投手なので、それが通用すれば50試合くらい登板することになる。四死球などで崩れるならば数試合のみになってしまうだろう。二人とも度胸がカギとなる。
島投手、種市投手は課題を克服する1年となりそうだが、二人とも体ができているだけに2軍は6月くらいから投げられるかもしれない。そして好投を続ければ1軍に顔を出す事になる。宗接選手、安江投手、菅原選手も1年目から順調に最後の方に1軍に届くかもしれないと思わせる投手で楽しみだ。
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