2012年ドラフト会議、サプライズはあったのか?

選手コラム

 2011年ドラフトで北海道日本ハムが菅野投手を指名した場面や、北海道日本ハムがくじを引き当てた時に起きたような、場内が騒然となったり歓声が挙がるような場面は少ない、落ち着いたドラフト会議だったいう印象を受けるが、2012年ドラフトでサプライズはあったのか、振り返ってみたい。 

ドラフト1位編

 ドラフト1位指名の場面で以外と思われたのは、千葉ロッテの藤浪晋太郎投手の指名と東北楽天・森雄大投手の指名だろうか。千葉ロッテは当日の新聞の予想でスポニチ、報知、日刊、サンスポ、デイリーの5紙が東浜巨投手の指名と予想(中スポだけは松永昂大投手)、東北楽天については6紙全てが亜大・東浜巨投手と予想した。

 千葉ロッテは一昨年に斎藤佑樹、昨年は藤岡貴裕と2年連続で狙っている選手を早くから公表しての1位指名だったが、今年は東浜投手有力としながらも公表はせず、前日も11人の候補がいると話しており、東浜投手の指名では無いと考えられた。そこでこのページでは伊東監督の就任と、熱心に視察をしていた伏見寅威捕手としたが思い切り外し、藤浪晋太郎投手だった。松本尚樹スカウトスーパーバイザーが関西に強く、大阪桐蔭だった西岡剛選手を1位指名した点からも無くは無い指名だった。

 東北楽天に関しては大谷翔平投手がメジャー挑戦を表明した後は非常に流動的となった感じがした。ドラフト前に星野監督が松永昂大投手を評価するコメントを出したが、松永投手が在京球団志望という事もあり、結局は東浜巨投手の指名になるかと予想した。

 しかし、実際には即戦力というよりは左腕投手がポイントだったようで東福岡・森雄大投手だった。これも予想できただろうが、広島が単独で決まり、という雰囲気で候補に挙げられなかった・・・。

 本来ならば、北海道日本ハムの大谷翔平投手の指名が大歓声が沸く場面だが、北海道日本ハムは昨年、公表せずにいきなり菅野智之投手を指名して世間を騒然とさせ、それがその後の交渉にも影響してしまったことから、今年は事前に指名をを公表し当日は拍手と歓声は出たものの昨年ほどの歓声ではなかった。

外れ1位、2位編

 外れ1位では即戦力投手をと言っていた横浜DeNAが駒大・白崎選手を1位指名した。これは外れ1位候補に挙げていた埼玉西武も抽選を外したことで対決を挑んだ指名だったが、埼玉西武は増田達至投手を指名し交渉権が獲得した。

 2位指名では横浜DeNAにとってうれしいサプライズ、法大・三嶋一輝投手が残っていた。阪神が藤浪投手の抽選を引き当てなかったら、など様々な条件が三嶋投手を2位に残らせた。横浜DeNAは結果的に外れ1位候補に挙げていた三島投手を2位で、2位指名候補に上げていた白崎選手を1位指名することになった。

 2位でサプライズといえるのは、広島・鈴木誠也選手、福岡ソフトバンク・伊藤祐介投手、巨人・大累進選手、北海道日本ハム・森本龍弥選手だろうか。鈴木選手は広島らしい指名だが、直前で三嶋投手や佐藤峻一投手を指名され繰り上げた格好だったのかもしれない。伊藤投手は個人的には中位から下位と思っていたが、148kmの本格派左腕投手という事もあり妥当かもしれない。

 大累選手については、ある情報があり高い順位で指名される可能性が予想されたが巨人だったのはサプライズだった。また森本選手も意外性があって山田GMの視点が遺憾なく発揮されているのだろう。また、狙っていた小川泰弘投手を東京ヤクルトに指名され3位から繰り上げという事だったかもしれない。

下位指名編

 下位では社会人で長年エースとして活躍してきた投手が指名されたこと。横浜DeNAは5位でNTT西日本の安部建輝投手を、北海道日本ハムは同じく5位で東芝の新垣勇人投手を指名した。

 安部投手は近大からNTT西日本に入って4年目となり、今年で27歳になる。NTT西日本では1年目からエースとして実戦を積んできた投手。2年目ではドラフト上位指名もあるかと思われたが最近では社会人慣れしてきた感じを受けていた。横浜DeNAでも実戦経験で勝てる投手となるかもしれない。

 また新垣投手は5年目の投手。独特のコンパクトなフォームを持っている勝てる投手だ。都市対抗や日本選手権などでは常連でこちらも即1軍で投げられないと後が無いだろう。

 福岡ソフトバンクの摂津投手が2008年にドラフト5位で当時26歳で入団し、今年17勝をあげる大エースへと成長した。以前イチロー選手が4位指名で入団したことから4位では高校生野手を指名するのが流行になったが、5位で社会人のベテラン投手を指名するのが流行になったのかもしれない。

 昨年、北海道日本ハムがソフトボール出身の大島匠選手を指名してアッと驚かせたが、今年はそれほどの無名な選手はいなかった。ただし東北楽天の島井選手は50m5.6秒の俊足という事で非常に注目される。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
ドラフト会議ホームページ2024 Draft home page

コメント

  1. ふと思ったのですが、ドラフトにファンを招くようになった(そもそも招かなくてもいいような気はしますけど)のなら、ドラフトを東京以外でやることも考えてはどうでしょうか?
    12球団の本拠地順にローテーション(公平に東京で2回?)、または前年度日本一チームの本拠地、ってのも面白いかもしれませんね。

  2. 昨年のように人の不幸を喜ぶようような拍手は見たくない。
    今年は会場に大人が居たということ。