社会人野球のJABA日立市長杯では、東芝が3回までに13得点を奪う猛攻を見せ、東海理化に7回コールド勝ちを収めた。大学卒社会人3年目でドラフト候補に挙がる強肩強打の萩原義輝選手(25=流通経済大)が「8番・捕手」でスタメン出場すると、初回に右越えへの満塁本塁打を放ち、公式戦初となる2試合連続アーチを記録。昨冬に開眼したという打撃が花開いている。
初回に衝撃のグランドスラム、大河原正人監督の「内側から」の助言で開眼
萩原義輝選手はこの日のホームランで、今の打撃を確信する事になった。初回に2点を先制し、なおも1死満塁。内角に来た直球ををうまく振り抜くと、打球は一直線にライトスタンドへと突き刺さる満塁ホームランとなった。「意識はちょっと外寄りにありましたが、インコースに来た球を反応で打つことができた。初回にビッグイニングをつくれて良かったです(スポーツニッポン)。」と、充実した表情で振り返った。
大河原正人監督による緻密な指導があった。前日の試合、外側からバットが出ていたことを即座に見抜いた指揮官は、萩原選手にひとつの指示を送った。「内側からバットを出せ(スポーツニッポン)。」
この一言が、最短距離でバットを出すインサイドアウトのスイングを徹底したことで、窮屈になりがちな内角球を完璧にさばくことができた。公式戦では自身初となる2試合連発で、指揮官の期待に答えた。
台湾AWBで「猫背の構え」で良い感覚掴む
打撃フォームを変えた。バットを低く下げ、猫背気味に前傾して構える独特のフォームだ。これは昨年12月、台湾で開催されたアジアウインターベースボールリーグ(AWB)に参加する直前、大河原監督から提案されたものだった。萩原選手は「前傾することでセンターにバットが抜けていくイメージを描くことができました(スポーツニッポン)」と、その独自の感覚を明かす。
慣れない新フォームでの“ぶっつけ本番”となった台湾でも打率3割台をマークし、「当てるのではなく、抜く」という感覚を手にした。冬はこの打撃を磨き上げ、今春の爆発に繋がっている。
「準備」が呼び込む零封劇、守備でも投手陣の持ち味を最大限に
萩原選手の貢献はバットだけにとどまらない。捕手としても失点を最小限度に抑えるリードで、チームを勝利に導いている。試合前の準備を大切に、相手打者の映像を徹底的に分析し、自軍の投手に最適な配球を提示し続けている。「明日も守備、打席でも1球目から最高のパフォーマンスを出せるようにしたい。相手打者の映像と照らし合わせながら、ピッチャーの持ち味を最大限引き出せるようにやっていきます(スポーツニッポン)。」と話す。
投打がガッチリと噛み合い、予選リーグ2連勝を飾った東芝。18日は決勝トーナメント進出を懸け、エイジェックとの大一番に挑む。萩原選手は、高校、大学でも注目され、ドラフト指名解禁年だった昨年も指名候補には挙がっていた。今年は大卒3年目、開眼した打撃でホームランを連発し、評価ポイントだった強肩に加え、打撃でもリードでもアピールをしてドラフト会議での指名を目指す。
【萩原 義輝】 プロフィール
- 氏名: 萩原義輝
- 所属: 東芝(入社3年目)
- 出身: 茨城県(東海大甲府高-流通経済大卒)
- ポジション: 捕手
- 投打: 右投左打
- 主な特徴や実績: 2026年JABA日立市長杯で公式戦初の2試合連続本塁打、満塁弾を記録。大河原監督の指導により「猫背の構え」とインサイドアウトのスイングを確立。二塁送球1.8秒台の強肩と、緻密なデータ分析に基づくリードが武器。2026年ドラフト上位候補。










コメント