大船渡・佐々木朗希投手が145キロ2安打完封、阪神・巨人スカウトが評価

佐々木朗希, 大船渡高

大船渡高の163キロ右腕・佐々木朗希投手が、春季大会で敗退後に初となる練習試合を行い、9回を投げて2安打完封で勝利を飾った。フォークボールを増やし、新たなスタイルの投球を見せた。

最速145キロ

佐々木朗希投手は新たな投球スタイルを模索している。最速163キロの速球を投げられるものの、まだ体が成長している時期という事で、思い切り投げる事はしていない。そのため、春季岩手大会ではあまり登板することなく県大会の初戦でチームも敗退した。

思い切り投げずに、それでも勝てる投球。163キロを投げるフォームをゆっくりにすればという簡単なものではない。人によっては速く投げていた時にフォームを忘れてしまうというリスクもあるかもしれない。それでも佐々木投手はそれに挑戦している。この日は最速を145キロに抑えたが、2安打10奪三振で盛岡商を完封した。

フォークボールを増やした。大会前の紫波総合戦ではストレートの球数が全体の40%、カーブが20%、スライダーが15%、チェンジアップ15%でフォークはわずか4%(4球)の配球だったが、この日はストレートの割合を35%にし、スライダーを23%、カーブ19%、そしてフォークを18%(20球)に増やした。この日は1回から3回までは味方のエラーなどもあり毎回ランナーを背負い50球を費やした。しかし、4回以降は徐々に投球の感覚がつかめたのか、8回まで三者凡退を続けて完封した。

巨人・阪神の評価

実際に投球はどうだったのか、この日は巨人と阪神のスカウトが視察して評価をしている。

巨人の柏田東日本統括スカウトは「いろいろ考えながら、チームが勝つために自分を殺してやっている。こういう勝ち方がしたいんでしょうから。」と話し、自分を殺した投球と話した。そして、「変化球がスライダーもカーブもフォークも、いいところに決まっている。追い込まれるとフォークが嫌だから、相手も途中から早打ちになっていた。狙い通りでしょう。コントロールが悪いとこういうピッチングはできない。器用さを感じるし1球1球レベルが高い。すばらしい能力を持った投手。楽しみですね」と、器用さや変化球の質の高さを評価した。

阪神は畑山統括スカウトと葛西スカウトの2人体制で視察をしたが、葛西スカウトは「ボールをしっかりたたいて高さ、コースも決まっている。チェンジアップにカーブ、フォークも前より良くなった。アウトローに決まる質の良い直球も健在でした。」と話し、変化球ももちろんだが、145キロのストレートも質の良い球だったと評価した。

今年の夏はこのスタイルで故障をせず、そして連投もしていくとみられる。そして、再び163キロ級の投球を見せるのは、ドラフト後、プロ入りしてからという事になりそうだ。

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この日の最速は145キロながら、常時138キロから140キロのスピードで真っすぐと変化球の緩急を交え、コーナーを突く投球で打者を手玉に取った。変化球を中心に追い込むとカーブにスライダー、フォークで三振に。7回以降は相手バッターが早打ちになるのを逆手にとり、キレのあるストレートと伸びのあるスライダーで打ち取った。

巨人・柏田東日本統括は「いろいろ考えながら、チームが勝つために自分を殺してやっている。こういう(消耗の少ない)勝ち方がしたいんでしょうから。変化球がスライダーもカーブもフォークも、いいところに決まっている。追い込まれるとフォークが嫌だから、相手も途中から早打ちになっていた。狙い通りでしょう。コントロールが悪いと、こういうピッチングはできない」と絶賛した。

阪神の葛西稔スカウトは、「チェンジアップにカーブ、フォークも前より良くなった。アウトローに決まる質の良い直球も顕在」と評価。

阪神は畑山統括スカウトと葛西スカウトの2人体制で見守った。葛西スカウトは「ボールをしっかりたたいて高さ、コースも決まっている」と高評価。球質も称賛し、今秋ドラフトの目玉として今後も動向を追っていく。


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