東海大相模は、先発した背番号18の石川永稀投手が8回1失点の好投、9回を石田隼都投手が146キロを記録して締めた。
継投
東海大相模vs東海大甲府の試合は、昨年秋の関東大会に続いて、お互い失点を許さない守り合いとなった。その中で、昨秋と違ったのは、東海大相模でその接戦を演じたのが、背番号18を付けた石川永稀投手だったということだ。
石川投手はバネのある身体と、遠投110mの強い肩を武器に、最速144キロを記録する強いストレートと得意のチェンジアップを投げる。タイミングを外して内野ゴロを打たせた。
門馬監督は「表情が良かった」と大会の2日前に登録変更で石川投手をベンチ入りさせ、この日、先発のマウンドに送った。「3回まで」と考えていたものの、想像以上の素晴らしいピッチングで8回6安打6奪三振1失点の見事なピッチング。石川投手は「後ろに石田がいる。1球1球、つなぐ思いで投げました」と話し、大役を見事に演じきった。
1−1の同点となった9回には、エースの石田隼都投手が登板した。昨年夏の甲子園交流試合では、大阪桐蔭を相手に非常にテンポの早いピッチングで、130キロ前半から中盤のストレートを投げて押さえたが、この日は違っていた。
テンポは早いものの、昨年ほど意図したものではなかった。そして球速は最速で146キロ。高めに投じたストレートを相手バッターが球威を感じて空振りをするなど、非常に球威のある球だった。
この球を待っていたという感じがした。146キロの速球を投げる183cmの大型左腕投手、進路はわからないが、この秋に十分、ドラフトを意識できると思う。
守り合い
昨年秋同様に、点を与えない試合となった。東海大甲府の若山恵斗投手も変わらずの得点を与えない投球を見せる。お互いに打たせて取る投球で、東海大相模の大塚瑠晏選手、東海大甲府の中沢空芽選手の両チームの遊撃手が魅せた。
大塚選手は素晴らしいフットワークで打球の正面に余裕を持って入り、捕球してから1つのタイミングでスローイングができる非常に素早い動きを見せることができる選手。一方、中沢選手はフットワークでやや入りが遅いと感じさせるものの、取ってからの送球が強く、肩の強さを感じさせた。
大塚選手は肩をカバーするという点で素晴らしい守備を手に入れた感じで、素質も十分だが努力を感じさせる。素早い動きも非常に素晴らしいが、少しステップを強くしてどれだけ強い送球ができるのかを見たい気もする。
両選手ともこれから非常に楽しみだと感じた。
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