東京六大学リーグでは早稲田大vs立教大の試合が行われ、今年のドラフト候補と来年のドラフト候補のリレーで早稲田大が勝利した。
先発は来年のドラフト1位候補・有原航平投手。186cmの長身から154km/hを投げ、高校時代から素質十分の投手。しかし、これだけの素質を持ちながら試合で安定した投球ができない事が課題で、この日も5回2/3を投げて7安打を浴びた。しかし8奪三振と力でねじ伏せて粘りを見せて1失点に抑えた。
6回2アウト1塁の場面でマウンドに登ったのは今年のドラフトでプロ志望届を提出している横山貴明投手、リリーフで昨秋は12試合連続無失点を記録しているが、この日も140km/h中盤の速球と高校時代からの得意球・スプリットでピンチを凌ぎ、3回1/3を2安打2奪三振無失点に抑えて勝利に貢献した。
横山投手は最速148km/hを記録するキレの良いストレートがあり、高校時代から注目されていた。しかし大学ではエースとしての活躍はできず周囲からも社会人入りを勧められていたが、実家が福島県浪江町で福島第一原発事故によって喜多方市に移り住みながらも支えてくれた家族を見て、自分の意思を貫き通してプロ志望届を提出した。
この試合では早稲田大1年の中澤彰太選手が3ランホームランを放ち試合を決めた。中澤選手は50m5.8秒の足があり、投げても140km/hを記録する強肩外野手で、3年後のドラフトが楽しみな選手だ。
早大と法大が先勝した。早大はプロ注目右腕の横山貴明投手(4年・聖光学院)が、3回1/3を無失点リリーフ。中沢彰太外野手(1年・静岡)がリーグ戦初本塁打で勝利に貢献した。法大は船本一樹投手(4年・桐蔭学園)がリーグ戦初完封で今季初勝利。
横山が気迫の救援で、反撃を断ち切った。先発の有原が適時打を浴びた直後の六回2死一塁でマウンドへ。制球に苦しむ場面もあったが、140キロ台中盤の速球とスプリットを軸に、無失点で試合終了まで投げきった。
8日にプロ志望届を提出。社会人入りを勧める声もあったが、最終的には自分の意思を貫いた。「ずっとモヤモヤしていた。スッキリしたのはあります。結果がよければいい」。心の迷いが消えた提出後の初登板で好投し、白い歯がこぼれた。
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