関西大は完敗も「一番弱いチーム」が全国準優勝

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関西大は昨年まで150キロの速球を投げてチームを支えてきた山本隆広投手が抜け、アドバイザリースタッフを務める元阪神の山口高志氏は、今年1月の練習はじめで「見てきた中で一番、弱いチームじゃないか」と感想を話した。

全国準優勝

大エースが抜けてエース不在、打線でも核のない状態で下級生中心のチームだった。春はリーグ4位、そしてエースとして投げていた肥後皓介投手が右肩を故障して秋のリーグ戦の戦いに臨んだ。もちろん優勝候補ではなかった。

しかしリーグ戦では粘り強い試合を続け、また149キロの速球を投げる左腕の森翔平投手がエースとして活躍した。山口氏がアドバイザリーに就任した時に入学してきた4年生が意地を見せた。この明治神宮大会でも森投手は初戦の金沢学院大戦で8回まで無失点ピッチングを見せると、準決勝の東海大戦でも8-7と粘りで勝利をする中でリリーフで登板した。

そしてこの日の決勝の慶応大戦では3連投となる先発のマウンドに登ったが、初回に郡司裕也選手に2ランホームランを浴びる。しかし2回以降は粘りを見せ7回まで無失点を続けた。8回につかまり4失点で降板したが、昨年1月とは比べ物にならないくらいの逞しい投球だった。

この日は慶応大の高橋佑樹投手に7回までパーフェクトに抑えられたが、2年生の野口智哉選手が8回にヒットを放った。「完全試合はやっぱり恥なので。直球が来るんじゃないかと」と話した。0-8と完敗で早瀬監督も「内容のあるゲームを戦いたかった。競ったゲームを。今日は本当に完敗」と話し、慶応大との選手の層の差が出た。

来年は145キロの速球を投げる左腕の高野脩汰投手を中心にチーム作りを進めていく。しかし、野口選手など期待の選手などにとってこの経験は大きい。野口選手は「力の差がはっきりした。あと2年あるので、またここに戻ってきたい」と力強く話した。

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4年前にアドバイザリースタッフに就任し、後輩たちに教えを説く。今年の年始の練習始め、1月6日のことだ。

 「見てきた中で一番、弱いチームじゃないか」

 下級生中心で不安の多いチームを叱咤激励した。昨秋3位から今春も4位に留まったが、今秋は右肩の故障で離脱した肥後に代わって、この決勝でも先発して粘投した森翔が主戦となり活躍した。「彼の人生にとっても、チームの団結の面でも大きかった」。最上級生とは“同期入学”。冬には想像できなかった個人、チームの成長が心の底からうれしかった。

チーム初安打は8回だった。22人目の打者、4番野口智哉内野手(2年=鳴門渦潮)が先頭でようやく左翼へ運んだ。「完全試合はやっぱり恥なので。直球が来るんじゃないかと」と狙い通りに仕留めた。だが、3安打で完封負け。「力の差がはっきりした。あと2年あるので、またここに戻ってきたい」と誓った。

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