東京大の俊足と打撃のある外野手・酒井捷選手が、「プロ一本」を決意した。
故障から復活して
酒井捷選手は172cm80kgの外野手で、50m6秒0の俊足と遠投100mの肩、そして大学2年秋に東京六大学で打率.316を記録しベストナインに輝いた。東大では6年ぶりのベストナインで、2023年の12月には侍ジャパン大学代表候補強化合宿にも参加した。
しかし昨年2月に右膝の前十字靭帯を断裂し、手術を行わずに保存療法で治療をして秋にはリーグ戦に出場したものの、打率は.182と低迷しほんとうの意味での復活とはならなかった。 「昨年はすごく厳しい1年間で、けがから始まって秋のリーグ戦も厳しい結果に終わったんですけど、人間的に成長できた。自分の悪い成績を美化するような言い方はしたくないんですけど、けがを通して自分の将来についてよく考えたり、人生観にも変化がありました。秋のリーグ戦は悔しい結果があったからこそ、今こうやって熱心に練習できている。学びがあった1年だったと思います」と話す。
そして今年は、「プロに行きたいっていう気持ちは年々強くなっていますし、めちゃくちゃ強い思いで絶対にプロに行く覚悟でやってます」と話し、進路を「プロ一本」にすることを宣言した。「東大からプロに行くっていう道もあるんだと。高校に入って実際に東大を目指したわけなんですけど、東大に受かった時に、六大学の舞台で野球ができるなって。そこで自分は何を目標にしていくんだろうって思った時、プロ野球の舞台をもう1度、目標にしたいと思ったんです」と、考えた経緯についても話した。
まずは足の状態がきになる所で、外野手や走者としてのプレーを確認するとともに、2年時を超えるような打撃ができるかがドラフト会議での指名のポイントとなってくる。東大からはこれまで6人の選手がプロ入りをしているがすべて投手で、野手の指名となれば東大初の快挙となる。
これまでの東大では野手でも素晴らしい選手はたくさんいたが、プロのレベルでできそうな選手というのはやはり少なかったと思う。個人的には酒井選手ももう一つアピールが欲しい選手と思っており、やはり打撃でのアピールが必要になる。春のリーグ戦でまずは3割を、そして秋に首位打者を争うくらいの活躍をすれば、ドラフト会議での指名はかなり可能性の高いものとなってくると思う。
現実的な話をしてしまうと、俊足強肩の外野手として、他の外野手のドラフト候補と肩を並べさえすれば、東大というものが活きてくるのではないかと思うので、しっかりと夢を叶えたい。



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