春季高校野球兵庫県大会では、公立の実力校・武庫荘総合が今春の選抜大会に出場した東洋大姫路と対戦し、延長10回タイブレークの末に4-5でサヨナラ負けを喫した。しかし、武庫荘総合の「4番・投手兼指名打者」として出場した片山翔貴選手(2年)が、先発マウンドで4回無失点の快投を見せると、打っても8回に試合を振り出しに戻す豪快な同点ソロ本塁打を放つなど、5打数3安打4打点の大暴れ。広島ドラフト2位ルーキー・斉藤汰直投手を輩出した名門公立校に、規格外のパワーとセンスを兼ね備えた新星が登場した。
大谷ルールで出場、高校通算11号
片山翔貴選手はこの日、1点ビハインドで迎えた8回の先頭で打席に立つと、甘い球を力強く振り抜くと、打球は両翼100メートルの広い球場の右翼ポール際へと一直線に突き刺さった。公式戦初アーチ、そして高校通算11号となる同点弾に片山選手は「手応えは完璧でした。相手は甲子園に出ていて、こちらは挑む側。攻めて攻めて攻めまくるという気持ちで、どんどん初球から打っていこうと思っていました。」と話した。
4回には左前打で出塁し先制のホームを踏むと、5回には右越え二塁打を放ち打撃で大暴れを見せた。昨年10月に計測したスイングスピードは142キロをマーク。179センチ88キロの厚みのある体躯から繰り出される力強いスイングは、選抜のマウンドを経験した東洋大姫路の投手陣をも震撼させた。竹田卓弥監督(37)が「バッティングは上級生を含めてもウチで一番(スポーツ報知)」と断言するほどの打撃が完全にベールを脱いだ。
投げては4回無失点。最速130キロに宿る「インコースを攻める」度胸
投手としての片山選手も力を見せた。先発マウンドに上がると、強力な東洋大姫路打線を相手に、4回4安打無失点。初回には2死一、二塁、3回にも1死一、三塁のピンチを背負ったが、要所を締める強気の投球でホームを踏ませなかった。最速130キロと球速こそ発展途上ながら、センバツ出場の打線を押し込む強さがあった。
片山選手は「ピッチャーとしても、どんどんインコースを攻めていこうと思っていました。ピッチャーの方がいいですね。」と話すように、投手として抑える事の方が好きだという。竹田監督は「投げる気持ちも一番持っている選手。面白いと思います。まだ2年生なので(スポーツニッポン)」と話し、これから球速を伸ばしていく投手と話した。
デッドリフト160kgの怪力、プロ入り目指して
片山選手の圧倒的なパフォーマンスを支えているのは、公立校の限られた環境のなかでの地道なトレーニングだ。すでにデッドリフトでは160キロを10回持ち上げるほどの背筋力を誇り、それが強烈なスイングの源泉となっている。中学3年時には強豪私学5校からの勧誘を断り、「プロへの近道」として武庫荘総合への進学を選んだ。そこには、大阪経済大でプレーする兄・晴貴さんの存在も大きな刺激となっている。
「自分を信じて、どこまで通用するか試したい(スポーツ報知)。」と話した片山選手、これからどのような成長をしていくのか、投打の二刀流で注目したい。
【片山 翔貴】 プロフィール
- 氏名: 片山翔貴(かたやま・しょうき)
- 所属: 武庫荘総合高校(2年)
- 出身: 兵庫県神戸市(三田リトルシニア出身)
- ポジション: 投手、外野手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 179cm、88kg
- 主な特徴や実績: 最速130キロの直球と、スイングスピード142キロの長打力を兼ね備える二刀流。高校通算11本塁打(2026年4月現在)。デッドリフト160kgを持ち上げる怪力が武器。2026年春季兵庫大会で「大谷ルール」を体現し東洋大姫路を苦しめた。兄は大阪経済大の片山晴貴。2027年ドラフト候補。










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