春季高校野球兵庫県大会は準々決勝が行われ、報徳学園が社を3-2で下し、ベスト4進出を決めた。今秋のドラフト候補に挙がる身長188センチの長身右腕・江藤達成投手(3年)が先発すると、8回に右肩へ打球が直撃するアクシデントに見舞われながらも続投を志願、9回152球を投げて3安打4奪三振2失点(自責0)で完投勝利を挙げた。2学年上の先輩である阪神・今朝丸裕喜投手の系譜を継ぐ投手が、エースナンバー奪還を目指す。
右肩直撃の激痛を撥ね除けた「男気」。152球に込めた完投への執念
江藤達成投手は188cmの長身から最速148キロの速球を投げる投手として、2024年に阪神のドラフト2位で指名された今朝丸裕喜投手2世として注目されている。
この日は1点リードで迎えた8回。先頭打者の放った鋭いライナーが江藤投手の右肩付近を直撃した。大きく弾む打球の勢いに場内は騒然となったが、江藤投手は苦悶の表情を浮かべながらもマウンドを降りようとはしなかった。「当たった時も、無理ちゃうかと思ったんですけど、もう投げ切るしかないって思って。前の試合で澤田(悠佑)が(神戸)国際(大付)戦を一人で投げきることができていたんで。自分もやっぱりやるしかないと。」と話し、背番号1をつける沢田悠佑投手が力投したことに触発された執念を明かした。
大角健二監督(45)も「代えようかと思ったけれど、本人が『行ける』と言ったので(スポーツ報知)」と、そのマウンドを託し続けた。最後まで球威を落とさず152球を投げ抜いた。
「今朝丸2世」からの脱皮、冬の1ヶ月「週500球」がもたらした球速と制球力
江藤投手は1年秋からベンチ入りし、長身右腕として「今朝丸2世」と期待されてきた。しかし、これまでは制球を乱して自滅する事も多く、昨秋の県大会でも悔しい敗戦を喫した。大角監督からの「お前、何回やらかすんや(スポーツ報知)」という厳しい叱咤を受けた。
この冬、江藤投手は自らを徹底的に追い込み、1週間に500球の投げ込みを1カ月間継続。さらに食事トレーニングで体重を10キロ増量させ、80キロ台後半の強靭な肉体を作り上げた。その成果は、この日の140キロ台後半を安定して刻む直球と、勝負所での精密なコントロールとして現れた。
この日は4球団のスカウトが視察したが、ネット裏で視察した巨人のスカウトも、この日の投球でその進化に注目した。
巨人・岸敬祐スカウト:「まだまだ細いがすごくスケールのあるピッチャー。器用に変化球も投げられるし、すごい良い角度で投げる。将来性豊かなピッチャーだなと。冬明けてコントロールが特に良くなったなっていう印象。角度もあるし、足も速いし身体能力が高い。夏まで追いかけたい選手です。」
中学時代の友・岩井秀耶との投げ合い、背番号1を目指して
この試合で、3回途中から社のマウンドに上がったのは、同じくプロ注目の岩井秀耶投手(3年)だ。二人は中学時代、兵庫ヤングフェニックスで共にプレーした元チームメート。公式戦初の投げ合いに、江藤投手は「秀耶が投げてくるんじゃないかと考えたら結構ワクワクというか、気分も上がった(日刊スポーツ)」と話した。ライバルの存在が、江藤投手の集中力につながった。
現在の江藤投手の背番号は「10」。ポテンシャルの高さは誰もが認めるが、エースナンバーを背負ったことはない。「やっぱり1番つけたい。まだつけたことないので。今大会で優勝して、近畿大会では1をつけたい(日刊スポーツ)。」と話し、3年生、そして夏に向けて背番号1を背に、188センチの長身右腕が今朝丸投手と同じ背中を追う。
【江藤 達成】 プロフィール
- 氏名: 江藤達成
- 所属: 報徳学園高校(3年)
- 出身: 兵庫県
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 188cm、82kg(2026年4月現在)
- 主な特徴や実績: 最速148キロ(スカウト計測146キロ)。OBの今朝丸裕喜(阪神)を彷彿とさせる長身本格派右腕。2026年春季兵庫大会準々決勝の社戦で、打球直撃のアクシデントを抱えながら152球3安打完投。冬の投げ込みと肉体改造で制球力が向上。巨人など4球団が注目する2026年ドラフト候補。










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