いよいよ新人選手の合同自主トレが始まった。横浜DeNAは4人の即戦力投手は山登り走に挑戦し、明暗が分かれた。
想像を絶する
強力な打撃陣があるものの投手の力不足でリーグ5位に終わった横浜DeNAは、昨年のドラフト会議で、1位で柿田裕太投手、2位で平田真吾投手、4位で三上朋也投手、6位で山下峻投手を指名した。即戦力として獲得した選手ばかりで、合同自主トレで初日から6時間を越えるトレーニングを行い、期待の高さを示した。
その中で毎年恒例となっている2kmの山登り走に、ルーキー達は悲鳴を挙げた。200~300mくらいと聞かされて走った平田投手は「なかなか着かなくて、頂上まで行けるか不安だった。だまされました」と話し、ドラフト1位で高校は松本工だったの柿田投手も「想像を絶する坂だった…バテバテでした」と話した。また三上投手も残り数メートルの所で手すりを使いながら登るなど、過酷なトレーニングとなったようだ。
しかしその中で松本大出身の山下峻投手はトップで走りきった。横浜DeNAで昨年まで1軍コーチだった二宮2軍総合兼外野守備コーチが3年前まで松本大の監督で、山下投手は1年時に二宮監督から「とにかく走れ、走れ」と指導されたという。その結果が表れた形となった。
柿田投手はオープン戦の開幕戦登板目標
そんな中、柿田投手は2月22日のオープン戦初戦となる巨人戦に狙いを定め、調整をしている。「最初からでも行けと言われれば行く。チャンスをつかみたい」と話し意気込みを語った。「僕のストレートは動く」と話す柿田投手、社会人3年でプロ入りまで駆け上がった実力を示す。
また山下峻投手も「下半身を作って早く1軍に上がりたい」と話した。今中投手を目標とするように、大きなカーブが特徴の投手で楽しみだ。
初日恒例の山登りマラソンで、ルーキーはバテバテだった。山頂まで残り数メートルとなると、ドラフト4位の三上朋也投手(24=JX-ENEOS)は手すりを使いながら登った。ゴールと同時に倒れ込んだドラフト1位の柿田裕太投手(21=日本生命)は「想像を絶する坂だった…バテバテでした」と振り返った。
最下位となったドラフト2位の平田真吾投手(24=ホンダ熊本)は「2、300メートルと聞いていて、なかなか着かなくて、頂上まで行けるか不安だった。だまされました」と息を切らせながら話した。
山下が7人中トップ(D3位・嶺井=亜大=は学校行事で不参加)。「全力で走った」と胸を張った。懐かしい顔に会い緊張がほぐれた。視察に訪れた二宮2軍総合兼外野守備コーチは、松本大1年時の監督。当時の教えは「とにかく走れ、走れ」。多い日には20キロも走り込んだ成果を恩師に見せ、「よかったです」と笑顔を見せた。
大きいカーブとスライダーが持ち味の左腕は、元中日の今中が目標。「下半身を作って早く1軍に上がりたい」。山登り走と同じく、上位指名選手に負けない気構えが頼もしい。
標高133メートルの塚山公園までランニング。呼吸を整えると、2月22日の巨人戦(那覇)に目を向けた。「最初からでも行けと言われれば行く。チャンスをつかみたい」。昨年も新人の三嶋が初戦に先発。競争の第一歩だけに「アピールできなければ次はない」とすでに本気だ。
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