横浜高校のスーパー1年生・織田翔希投手が、初の全国の舞台で躍動した。明治神宮大会初戦の明徳義塾戦で2安打完封勝利し、視察したスカウトから「2年後、すごいことになる」と声が挙がった。
「松坂、涌井とも違う」
すでに150キロの速球を投げてその知名度は全国区になっている横浜高1年の織田翔希投手が、明治神宮大会で全国の舞台を踏んだ。明徳義塾戦で先発すると、145キロのストレートをコントロール良く投げ、9回2安打6奪三振で完封した。
「良い状態ではなかった」という。11度という寒さと、細かい雨が振り続ける中で、145キロのストレートをストライクゾーンの角に配球していく。奪った三振は6つで他は飛球が多く、明徳義塾のバットの芯を外す投球でわずか2安打、ヒットを許したのは7番を打った松井莱翔選手一人のみで、他はノーヒットに抑えた。
神宮のマウンドについては「横浜スタジアムと似た硬いマウンド。ホームベースがハマスタよりも近く見えて、投げやすかったです」と話す。126球の完封勝利も「また、ここで試合ができるのがうれしかった」と話した。
対戦した明徳義塾の馬淵監督は「織田君はハイボールが良かった。あれを振らなければ」と話し、記者から過去に対戦した松坂大輔投手や涌井秀章投手と比較してどうかという質問には、「それは織田くんがかわいそう。まだ1年生ですから。足腰が強くなれば、よくなるかも分かりませんよ」と話した。
視察したスカウトからも声が挙がった。埼玉西武の前田チーフスカウトは「まだ早いよ」と言いながらも、「細いけれど素晴らしい素材。腕の振りもいい。松坂とは違うし、涌井とも違う。誰タイプとか抜きに、このまま順調に育ってほしいです」と話した。他にも「順調なら、2年後はすごいことになっているかも」という声も聞かれ、2年後のドラフト候補として非常に注目される投手になる可能性を示した。
全国舞台で完封デビュー、松坂大輔投手にあこがれて九州から来た織田投手の、怪物伝説はすでに始まっている。
コメント