社会人野球日本選手権は来年ドラフト候補続々登場、大学時王者のセガサミー・横田哲投手

社会人野球ドラフトニュース 2015年ドラフトニュース

 社会人野球日本選手権は準決勝2試合が行われ、トヨタ自動車がパナソニックに、セガサミーが日本生命に勝利し決勝進出を決めた。関西勢が相次いで敗れた。来年のドラフト候補となる投手が好投を見せている。

トヨタ自動車・藤田vsパナソニック・近藤

 トヨタ自動車の先発は藤田純基投手。東洋大出身の2年目の投手で大学時代は150km/hも記録している。スリークォーターからのキレの良い速球が武器で、この日は球速は大体140km/h前後だが、右打者のインコースにストレートやスライダーを配球して見逃し三振を奪っていた。

 5回2安打5奪三振で自責点は0、今年は指名が無かったものの、来年はこの投球を続ければプロ入りがありそうだ。またトヨタ自動車は上杉芳貴投手がこの日もリリーフで登板、7回から3イニングを投げて5安打を許して同点に追いつかれる3失点(自責点は1)をしてしまうが、球速は140km/h後半を記録、昨日は150km/hを記録している。

 

 対するパナソニックは今大会で阪神などが注目をしていた近藤大亮投手が先発、この日は5回0/3で3失点だったものの6つの三振を奪った。140km/h前半から中盤をコンスタントに出しており、体はそれほど大きくないがフォームのバランスも良い。千葉ロッテの清水直行投手のような感じになるかもしれない。

 

セガサミー・横田vs日本生命・清水

 セガサミーは1年目でエースとなり侍ジャパン社会人代表でもエース格となった左腕・横田哲投手が先発すると、149球を投げ切って7安打8奪三振で完封した。スリークォーターからの動く球と、決めに行くインコースへのクロスファイヤーが威力を見せた。

 球速は130km/h台で体も大きくなくまだ調子に波があるものの、大学時代は上武大のエースとして全国制覇を成し遂げた投手、実践を積んで行けば来年が楽しみになる。

 一方、日本生命も1年目で同じく左腕の清水翔太投手が先発を任されると、自らの暴投などで失点し敗れたものの、9回を5安打3四死球2奪三振、失点2(自責点1)で完投した。都市対抗では4番手として登板し1回1/3をノーヒット1奪三振に抑え球速も145km/hを記録している。この日は球速は130km/h台が多く、スライダーやカーブを駆使しての投球となっていたが、先発としてのスタミナを考えてのピッチングに見えた。

 しかし短いイニングでは140km/h中盤を記録しており、また右肩の壁が崩れずに特に左バッターに対しては角度があって打ちづらい投手に見える。先発でも140km/h台をコンスタントに出せるようになれば、ドラフト上位指名の可能性もある。

 ルーキーの横田が好投した。8回は2死満塁、9回には1死一、三塁のピンチを招いたが「焦っても仕方がない。落ち着いて投げた」と強心臓ぶりを発揮。「ピンチの時は自信のあるボールで。打たれても後悔しないように」と、勝負どころで右打者の内角を突くクロスファイアがサク裂した。日本生命打線に最後まで得点を許さず、8奪三振、149球で完封した。

 「最後まで粘り強く投げられた。インコース(を突くの)が自分の一番の持ち味です」

 八回の3三振を含む7安打8三振3四球。149球の粘投で初の決勝進出を決め、胸を張った。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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