亜大・山崎康晃投手、東浜巨投手、九里亜蓮投手のスタイルで完投

大学野球ドラフトニュース 2014年ドラフトニュース

 亜細亜大のドラフト1位候補・山崎康晃投手が、この日の拓大戦で9回5安打1失点で完投し4勝目を挙げた。この日は最速143km/h止まりだが無四球で完投し、先輩の東浜巨投手、九里亜蓮投手のエースの襷を受け継いだ投球だった。

球速アピールは終わり

 山崎康晃投手には4月7日のリーグ開幕戦で日米14球団55人のスカウトが訪れ、147km/hで10奪三振で1失点完投すると、4月22日には11球団のスカウトの前で3連続完投勝利を達成した。140km/h中盤から後半のストレートを低めに投げる山崎投手のピッチングスタイルだった。

 この日は拓殖大と対戦し9回5安打4奪三振0四球で1失点完投勝利、しかし球速は143km/hで、追い込んでからは力勝負でなくカットボールを駆使して打たせて取るピッチングだった。

 これは、東浜巨投手が4年時に見せていた「相手打者の考えを読む投球」と、九里亜蓮投手が見せていた「低めに変化球を集める投球」だった。球速などプロへのアピールはも十分行っており、これ以降は評価が落ちる事はないだろう。そしてこの日は頭を剃ってマウンドに登り、尊敬している二人にエースの襷を受け継いで、己よりもチームとして勝ち続けるという意思を示した。

 

厳しい指摘を受ける環境

 山崎投手くらいの投球ができれば、他の大学であれば1年生からエースとして持て囃されただろう。しかし亜大では東浜巨投手、九里亜蓮投手といった投手がおり、エースとして扱われたのは今年になってからで、昨年秋は練習態度が悪いとベンチ入りメンバーからも外されていた。

 また今季も前節まで3勝0敗と立派な投球を見せているが、周りからは「投球に自分の色気が出ている」と指摘されたり、生田監督も「まだエースの貫録は無い」と厳しい指摘をされている。こんな環境だからこそ、山崎投手はここまで成長することができたのだと感じる。

 

  この日の最速は143キロ止まり。130キロ後半も多かった。「今までは、直球で三振を取ろうという色気がありました。我を捨て、直球に頼らない、違うものを出したかった」。ツーシームでカウントを整え、制球重視の無四球投球を披露した。

 「勝ち点3になり、色気が出ているとチームからも指摘を受けました」と、山崎はイメチェンの理由を語る。手本は2学年上の東浜(現ソフトバンク)と昨年のエース・九里(現広島)。投球フォーム写真を自室に貼り付けるほど尊敬する2人がつないできた連覇ロードを継承するため、右腕は我欲を捨てた。頭は決意の丸刈りだ。

 亜大エース山崎が新たな投球スタイルを披露した。4奪三振、無四球での完投勝利に「今までは直球で三振を取ってやろうという気持ちがどこかにあった。我を出さず、低めに投げられた」。自己最速151キロの直球は143キロながら、27アウト中16アウトが内野ゴロだった。戦後初の6連覇を目前にする中、周囲から「投球に自分の色気が出ている」と指摘され、丸刈りにして気合を入れた右腕は「チームのための投球」と納得の表情だった。

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