桐光学園・松井裕樹投手が7安打4失点、6球団のスカウトが視察

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 桐光学園が関東一と練習試合を行い、松井裕樹投手と中村祐太投手の投げ合いとなった。

 松井投手はストレートは最速146km/hを記録するも奪った三振は6つのみ、昨日同様に三振は奪わず九つの内野ゴロを打たせるピッチングだった。ただし四死球は4つ、ストレートで奪えていた空振りをなかなか奪う事ができず7安打を浴びて4失点、結果的に142球を投げてしまい試合にも敗れることとなった。

 松井投手のコメントは無いが野呂監督が 「春先より成長した夏のバッターを打ち取るのは大変。松井もなるほどと思ってくれたはず。ずっと右肩上がりにいくことはない」と話しこの試合でさらに成長する事を期待していた。

 この試合には巨人、阪神、中日、横浜DeNAなど6球団のスカウトが視察に訪れた。スカウトのコメントは以下の通り。

●阪神・北村スカウト:「三振を取ろうと思えばスライダーを多投すればいい。打たせて取ろうとしたところを運ばれただけ」と評価した。

●中日・中田宗男スカウト部長:「生命線の低いスライダーは数を抑えていた。半分試しの投球だったんだと思う。」

●巨人・長谷川国利スカウト:「腕の振りはやっぱりいい。(敗戦したのは)今が一番きつい時期だからね。」

●DeNA・吉田孝司スカウト部長:「本大会に向けて今は投げ込んで走り込んで疲れさせている時期。これから疲れを抜くだろう。」

 スライダーだけに頼らず、ストレートやチェンジアップでも打ち取れるようにピッチングの幅を広げようとしているのが分かる。練習試合を通して日々感じた事を実戦に向けて試しているのだろう。ダルビッシュ有投手も東北高校時代にいろいろと試して成長を見せていた。これも成長には必要な事だと思う。

 プロ6球団のスカウトが見守る中、142球で完投も本調子には程遠かった。6月に入ってから毎週、木~日曜日は学校に泊まり、本番に向けた追い込み練習に励んでいる。前日(22日)の常葉学園橘(静岡)戦で3イニングを投げた影響もあり、疲労はピークの状態だ。

 スライダーが抜ける場面が目立ち、4与四球。最速146キロを記録した直球も、同点の8回には狙い打たれ、長打2本を含む3安打3失点。それでも野呂雅之監督(52)は「ずっと絶好調の方が不安になる。夏は打者(の状態)が上がってくるし、松井も春と同じじゃ打たれる。本人も納得している」と、想定内を強調した。

 松井の顔が回を追うごとに曇る。常々「三振は意識しない。球数を少なく、連投できるようにするのが課題」と話してきた。しかし、打たせて取るために投じた直球をことごとく痛打され、最終的に球数も142球を費やした。

 7被安打のうち6つが直球によるものだった。関東第一が取ったのは徹底した直球狙い。3安打1打点の3番・井橋も「直球しか待っていなかった」と証言する。それを象徴したのが1―1で迎えた8回。1死三塁から2番・伊東に直球を二塁内野安打された。続く井橋にも直球を運ばれ、中越え三塁打。さらに遊ゴロの間に失点し、今春の公式戦では最大1試合3失点で黒星のなかった左腕が、4点を取られた。

 この日は6奪三振。5つをスライダーで奪った。視察に訪れた阪神・北村照文スカウトは「三振を取ろうと思えばスライダーを多投すればいい。打たせて取ろうとしたところを運ばれただけ」と評したが、最速146キロを計測した直球にいつものような切れはなく、空振りも思うように奪えなかった。「伝家の宝刀」であるスライダーも制球が定まらず、結果としてピンチでも直球に頼らざるを得なかった。

 その他、各球団スカウトのコメントなど 

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