巨人にドラフト1位指名された中京学院大・吉川尚輝選手は一夜明けたこの日、東海地区大学野球の秋季大会の皇学館大戦に3番ショートで出場し、三盗を一つ決めた。試合は3-4で敗れ大学野球全ての試合が終わり、プロへと旅立つ。
50m5.7秒
吉川選手の持ち味の一つである走塁、この日は6回に四球で出塁しその後2アウト2塁となると、相手投手のモーションを完全に盗んで三盗を決めた。「キャッチャーのくせをベンチで何度も見ていたので、隙があったらいこうと思っていました」と話し、投手ではなく捕手のクセを見抜いての盗塁だったことを明かした。
吉川選手は50m5.7秒の足があり、岐阜学生リーグで3度の盗塁王に輝いた。足の速さだけでなく相手のクセを見抜いたり、タイミングを測るセンスを持っている。巨人で吉川選手を担当している藤本スカウトも「魅力は、野球センスの良さ、身体能力の高さ、野球勘の良さだね。」と話した。
抜群の守備、そして走塁、また広角に返す打撃もあり、日米大学野球では5番を任され14打数4安打、打率.286を記録した。高いレベルで総合力が高く、他球団も注目していた。
大学野球は終了
ドラフトから一夜明け、昨日はLINEに200件ほどの連絡がきて「左手が筋肉痛になりそうでした」と話す。また中日にドラフト2位で指名された京田陽太選手とも電話で話したという。
この日の試合では3-4で敗れ、春は大学野球選手権で優勝したチームは、秋の明治神宮大会へ進むことはできず、大学野球すべての日程が終了した。大学屈指の内野手はプロでも屈指の内野手へと新たな舞台へ飛び立つ。
「牽制(けんせい)でマークされていて、なかなか走れなかった。でも、キャッチャーのくせをベンチで何度も見ていたので、隙があったらいこうと思っていました」
圧倒的なスピードだった。1点を追う6回2死。カウント2―2からの5球目で、二塁走者の吉川は狙い澄ましてスタートを切った。「(配球を読んで)変化球を投げるのを待っていた。ピッチャーが足を上げた瞬間に走ることができた。いい走塁ができたんじゃないかなと思います」。50メートル5秒7の快足を飛ばして三塁に滑り込むと、捕手は送球すらできなかった。
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