東邦のエース・藤嶋健人投手は4番ライトで出場し、4回にはバックスクリーン右に高校通算49号、甲子園では初ホームランを放ち、大舞台で待望のアーチをかけた。この日は4安打6打点と4番の働きでチームを大勝させた。
甲子園でホームラン
第1打席は低めの変化球に中途半端なスイングで空振り三振に倒れた。愛知大会では13打数1安打と不調で、その調子のままかと不安にさせた。しかし、3回にセンターオーバーの3ベースヒットを放つと、4回に1,3塁の場面でホームランを放った。レフトスタンドへの驚異的なホームランではなく、やや詰まらせながらでも持ち前のパワーと金属バットをつかってのホームランだった。同じ4回に回った第3打席でも2ベースヒット、そして6回も2ベースヒットを放ち、6打数4安打6打点の活躍を見せた。
6回はサイクルヒットにもできる打席だったが「二塁に進めば得点のチャンス。自分のことよりチーム。4安打6打点で十分です」と話した。
藤嶋選手は1年生夏の甲子園でマウンドに上り投手として注目されているが、昨年秋の明治神宮大会で神宮球場のレフトスタンドに2本の特大弾を放ち、右のスラッガーとしても注目されていた。センバツでは投手としては結果を残すも甲子園でのホームランはなく、打撃で結果を残せなかった。しかし最後の夏に甲子園で待望の1発を放ち、その実力を見せた。
巨人、横浜DeNAなど高評価
この日は12球団のスカウトが視察をしているが、コメントは以下の通り。
巨人・山下スカウト部長は「コンパクトに振っているのにパワーがある。投打で注目したい」
横浜DeNA・吉田スカウト部長:「大きな大会になると打つ。そういう星に生まれている。」
中日・中田スカウト部長:「勝負強さ、集中力を持っている」
次の試合では投手としてもマウンドに上がることになる。スカウトが打者か投手かで最後まで迷うような、そういうピッチングを期待したい。
愛知大会は13打数1安打で打率0割7分7厘。2年ぶりの夏の聖地で、バットを指1本半分、余らせて握り、逆方向の意識で復活した。巨人・山下スカウト部長は「コンパクトに振っているのにパワーがある。投打で注目したい」と称賛。
まるで別人だ。愛知大会では13打数1安打、打率・077と不振を極めたが、大好きな甲子園で打棒が復活した。まずは3回に右中間三塁打。一気に12点を奪った4回には高校通算49号の右中間3ランと左翼線2点二塁打。1人で4安打6打点を叩き出した。
ネット裏のスカウト陣も目を見張った。「勝負強さ、集中力を持っている」と中日・中田スカウト部長。DeNA・吉田スカウト部長も「大きな大会になると打つ。そういう星に生まれているのかな」と舌を巻いた。
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