2年連続の都市対抗野球出場を狙う日本製鉄鹿島が、初戦を突破した。第97回都市対抗野球大会北関東地区予選で先発した2年目右腕・印南伊吹投手(23)が、140キロ台の直球と多彩な変化球を武器に7回6安打無失点、9奪三振の好投を披露。打線も5回に一挙5点を奪って援護し、粘る全足利クラブを振り切った。
初回のピンチも動じず、コントロールを生かした無失点投球
印南伊吹投手は初回、無死一、二塁といきなりピンチを背負った。しかし「低めをついて、ゴロを打たせよう」と冷静にマウンドで自らに言い聞かせると、3、4番から連続三振を奪い、5番打者もこん身の内角直球で見逃し三振に仕留めてこの回を無失点で切り抜けた。
4回まで両者無得点の緊迫した展開が続いたが、「粘って投げていれば点を取ってくれる」と集中力を切らさず、スコアボードに0を並べ続けた。140キロ台の直球にチェンジアップ、カーブなども織り交ぜ、7回6安打無失点、9奪三振。四球を一つも与えない制球力の高さも見せつけた。「自分の持ち味であるコントロールを生かして投げられたのが一番大きかった。ストレート、変化球とも良かったと思います」(スポーツニッポン)と、期待の2年目右腕は落ち着いた表情で振り返り、チームに貴重な白星をもたらした。
フォーム改造で直球に磨き、強豪相手につかんだ手応え
印南投手が今季重きを置いてきたのが、直球の精度を高めることだった。横回転になりがちだった投球フォームを見直し、縦回転へと修正。「自分の体の内側で腕を回す」ことを意識して、現在のフォームをつくりあげた。地道な取り組みは着実に実を結び、4月のJABA日立市長杯では強豪・日立製作所を相手に4回2安打無失点と好投。確かな手応えをつかんでいた。
日本製鉄鹿島では、2018年に横浜DeNAにドラフト3位で指名された大貫晋一投手や、2022年に福岡ソフトバンクにドラフト2位で指名された大津亮介投手が、いずれもプロで大きく成長し、ローテーション投手として活躍をしているが、共に社会人時代は速球が注目された投手ではなく、コントロールや変化球が良かった投手だった。印南投手もその可能性に注目する必要がありそうだ。
打線が5回に一挙5点、次戦へ弾みをつけたチームの勝利
右腕の力投に、打線も応えた。両者無得点で迎えた5回、生田目忍外野手(29)と今里凌内野手(25)の連続タイムリーなどで一挙5点を先制。試合の主導権を一気に引き寄せた。この援護に、印南投手は最後まで危なげのない投球で応え、粘る全足利クラブを振り切った。
2年連続の都市対抗本大会出場へ大きな一歩を踏み出した。次戦は9日、SUBARUと茨城トヨペットの勝者と日立市池の川さくらスタジアムで対戦する。「しっかり調整して、次の出番に備えたい。持ち味を生かせるように投げていきたい」と印南投手は次戦を見据えた。プロ入りを目指す2年目右腕にとって、社会人野球の大舞台で結果を残し続けることが、そのまま次のステージへの道につながっていく。
【印南 伊吹】 プロフィール
- 氏名: 印南伊吹
- 所属: 日本製鉄鹿島
- ポジション: 投手
- 主な特徴や実績: 140キロ台の直球に、チェンジアップやカーブといった多彩な変化球を織り交ぜる制球力の高い右腕。今季は横回転になりがちだった投球フォームを縦回転へと見直し、直球の精度向上に取り組んできた。4月のJABA日立市長杯では強豪・日立製作所を相手に4回2安打無失点と好投し、手応えをつかんだ。第97回都市対抗野球北関東地区予選の初戦では、初回無死一、二塁のピンチを連続三振で切り抜けるなど7回6安打無失点、9奪三振、無四球の好投でチームを勝利に導いた。持ち味のコントロールを武器に、プロ入りの夢の実現を目指す2年目右腕。








コメント