大学野球の関西学生リーグでは、関大の石田光宏投手と立命大の桜井俊貴投手のドラフト候補投手同士の直接対決となり、スタンドには日米11球団のスカウトが集まった。
石田投手が完投勝利
関大の石田光宏投手は182cmの長身投手、球速は130km/h台が多いものの、低めに決まる変化球と高めに伸びてくるストレートのコンビネーションでリーグを代表するエースとして、プロ野球スカウトから注目されている。
この日は同じくプロ注目で1年時からライバルとして戦ってきた立命大の桜井俊貴投手との最終年の対決となり、「絶対に負けないという意識を持って投げた。すごく意識する相手です。」と相手を強く意識しての気迫の投球となった。「最後まで引かずに真っすぐで押せた」と強気の投球を心掛け、9回を投げて10安打を許すも3奪三振2失点に抑え、完投で勝利を挙げた。
立命大・桜井俊貴投手、149km/h
一方、立命大の桜井俊貴投手は、5回に制球を乱して四球を与えると、自軍のミスなどで3失点しマウンドを降りた。4回2/3を投げて5安打3四死球、5奪三振も3失点という内容だった。
勝負では石田投手に完敗だったが、この日は球速で自己最速となる149km/hを記録、こちらも石田投手を意識しての力の入った投球だった。それが悪い面に出てしまったかもしれないが、視察した巨人の益田スカウトは「ボールの力は十分、争いに入っていける」と力のある球に魅力を感じていた。
日米11球団視察、桜井投手はプロ志望
試合後に桜井投手は、「1年目からプロの1軍で活躍できる能力、メンタルを鍛えてゆきたい」とプロ野球でプレーすることを志望した。この日は巨人など日米11球団のスカウトが視察、今季はやや苦しんでいるものの1年時からチームのエースとして投げ、昨年は侍ジャパン21U代表にも選出された。
伸びやかなフォームからの力のある速球は、プロでも高い評価となりそうだ。ドラフト会議では3位前後での指名がありそうだ。まずは昨年春のような球威に加え丁寧さもあるピッチングを目指して欲しい。
五回途中で無念の降板となった桜井は、不運な失点が重なり「あそこで踏ん張らないと。もっと1球、1球大事に投げていかないといけない」。それでも直球の最速は149キロを計測し、巨人・益田スカウトは「ボールの力は十分、(プロでの)争いに入っていける」と評価していた。
進路をプロ一本に絞ったことが2日、明らかになった。ほっともっと神戸で行われた関大戦後に表明し、「1年目からプロの1軍で活躍できる能力、メンタルを鍛えていきたい」と話した。
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