長崎国体が開幕し、高校野球硬式の部の対戦も始まった。明徳義塾vs沖縄尚学の試合では、明徳の岸潤一郎選手が投げては9回4安打1失点で完投し、打っても4番として5打数4安打4打点、サイクルヒットを達成した。プロ志望届を提出している選手も活躍を見せた。
高校野球の華、岸潤一郎
明徳義塾の岸潤一郎投手は、高校1年生の時に夏の甲子園で1年生で4番を任され、また投げても2年生でエースとして140km/h中盤の速球を記録し、4度の甲子園出場で注目された高校野球のスターだった。
そして高校野球の最後の公式戦となる国体でも、岸投手はそのスター性を見せた。沖縄尚学の山城大智投手とは18Uの時に、「お互いヒットを打つまではストレート勝負」を約束していたらしく、初回はそのストレートをとらえて2点タイムリー3ベースヒットにした。
2回には変化球をレフトスタンドに運ぶと、5回にも2ベースヒットを放ち、8回の第5打席でヒットでサイクル安打を達成した。また投げてもストレート勝負の山城投手にはヒットを許したものの、9回4安打1失点に抑え、10-1で勝利した。まさに高校野球の華という活躍を見せた。
卒業後は拓殖大進学のようで、チームは現在1部残留争いをしているが、今度は神宮のスターとなっていくだろう。
プロ志望届提出選手
プロ志望届を提出している選手も活躍を見せた。聖光学院vs海星戦では東北楽天が注目している八百板卓丸選手が守備で見せ、海星の吉田嵩投手も8回に逆転打を打たれて3失点も8回で被安打4と好投を見せた。
日本文理も飯塚悟史投手が2番手で登板し、夏優勝の大阪桐蔭に5-4で勝利した。
プロ球団は既に高校生の評価は終えているとみられるが、八百板選手は「国体も参考資料だと思います。」と話し、必死のプレーを見せながらも、最後の大会を楽しんでいた。
9回には1死一、二塁のピンチ。この回に左翼から右翼へ回った八百板卓丸(3年)が、右前に落ちようかという痛烈なライナーをスーパーキャッチ。チームで唯一プロ志望届を提出している男は「国体も(ドラフトの)参考資料だと思います。守備範囲は武器なので」と現在興味を示している地元・楽天へ、守備力をアピールした。
八回の第5打席の安打で快挙を果たすと、投げても1失点で完投。馬淵監督は「あいつが投げてあいつが打って。最初から最後まで岸のチーム」と感心しきりだった。
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