春季高校野球大阪大会では履正社vs汎愛の準決勝が行われ、ドラフト1位候補の履正社・寺島成輝投手が先発すると、8回を4安打8奪三振無失点に抑え、8回コールドながら完封勝利をした。決勝では大阪桐蔭と対戦する。
抜群のコントロール
寺島成輝投手は182cm83kgの左腕で体もしっかりとしており、140キロ中盤の速球を低めに集めることができ、即戦力左腕投手として注目されている。この日も最速は143キロながら、「初回は全力で、3人で抑えれば相手の勢いが止まると思った」と話し、右打者のインコースにクロスファイヤを投げ込みわずか10球で3三振を奪って格の違いを見せつけた。
その後は球速を抑えながらもコーナーにズバっと決まるストレートを中心に投げ、8回まで4安打8奪三振無失点、三塁を踏ませない投球を見せた。速球のキレについて「このオフにずっと練習してきた。フォークよりも真っすぐでやれる自信がつきました」と話した。
派手に三振を奪ったり、球速を記録してアピールするのではなく、その投球の内容でアピールするところは、即戦力と言われる寺島投手らしいものだった。ほかの高校生投手とは一段回上の所にいる。
8球団スカウト絶賛
この日は8球団15人のスカウトが視察し、阪神は和田SAが視察した。和田SAは「大学生が高校生交ってい投げているみたい。足りないところを探すのが難しいくらい」と話し、「今のプロにはいない左の本格派。1年目からローテに入れる。鍛えれば20勝投手になる可能性もある」と大絶賛した。
また巨人・渡辺スカウトも「コントロールもバランスも良い。体も出来上がっている」と話した。
阪神は昔より左のエースが活躍をしている。現在も能見投手の他に岩貞祐太投手も成長した。その次を担う投手になるかもしれない。
次は大阪桐蔭と対戦する。これまで大阪桐蔭に阻まれ甲子園出場を逃してきた。この壁を崩すことで、寺島投手も評価は間違いないものになる。
2016年度投手-左投のドラフト候補リスト・・・左腕全体
視察した和田SAの言葉がすべてを物語っていた。「大学生が高校生に交じって投げてるみたいだな」-。それほど寺島の投球は別格だった。直球主体の投球だったが、相手を寄せ付けず8回4安打無失点、三塁を踏ませなかった。
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