阪神は、ドラフト2位で指名したJR東日本の伊藤将司投手と、契約金7000万円、年俸1300万円で仮契約を交わした。左のエース格としての投球が期待される。
エース
伊藤将司投手は最速は146キロ、左腕は5キロ増しとはいえ、現在は左でも150キロを記録する投手がドラフト上位で指名されている中で、大体140キロ前後という球速はやや遅いとも感じる。
しかし、伊藤投手は横浜高ではエースとして2年夏、3年夏の2度の甲子園に出場し、国際武道大に進むと、千葉県大学リーグで24勝を挙げ、2年、3年で侍ジャパン大学代表に選ばれた。プロ志望をしたものの指名はなかったが、JR東日本でも1年目から登板をすると、2年目の今年は都市対抗本戦出場を決める試合で9回までノーヒットピッチングを見せ、本戦でも1回戦の三菱自動車岡崎戦で9回5安打7奪三振2失点で完投勝利を挙げている。
腕の見づらいフォーム、変化球、そして制球力など、全てを総合した中でこれだけの実績を積んでいる。「やっぱり目標は大きく10勝したいという気持ちはある。」とプロでも先発の左のエース格として結果を残すことに自信をみせる。
阪神は右では青柳投手、左でもリリーフの岩崎投手などが、どちらかというと球速よりもフォームや制球力で抑えて好投を見せており、パワー勝負のできる投手が増える中で光を放っている。
伊藤投手も持っているものをすべて見せ、パワー時代のプロ野球で堂々と10勝を挙げてほしい。
最速は146キロ。出どころの見にくいフォームから、多彩な変化球と制球力が持ち味の左腕だ。虎の歴史をひもとけば、即戦力として期待されながらも1年目から2桁勝利を挙げた投手は少ない。伊藤将が公約通りであれば球団新人では2013年の藤浪(10勝6敗)以来。今季チームが8勝16敗と大きく負け越したGの主砲を打ち取ることが最高のガソリンになる。
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