米大リーグのドラフト会議でマーリンズから8巡目(全体235番目)で指名された佐々木麟太郎選手は、昨秋のプロ野球ドラフト会議で1位指名を受けている福岡ソフトバンクへの入団、そしてスタンフォード大残留も含めた3つの選択肢について、マーリンズとの交渉期限は日本時間28日午前6時、福岡ソフトバンクとの契約締結期限は今月末となっており、それまでに進路を地元・岩手で発表する事がわかった。
岩手・花巻で迎えた指名の瞬間、順位にこだわりなく前向きに受け止めた
佐々木麟太郎内野手はドラフトの初日、2日目ともに、岩手・花巻市内で母親ら4人と運命の瞬間を待った。指名のなかった初日を経て、2日目の8巡目で名前が呼ばれると、同席したマネジメント会社ナイスガイ・パートナーズ代表取締役の木下博之氏は「一瞬顔がほころんだようには見えましたけど、すぐにキリッと、意を決したような目をして、真剣な顔に整ったという印象です」(サンケイスポーツ)とその瞬間の様子を明かした。
本人がこの日、報道陣の前に姿を見せることはなかったが、木下氏は「本人のコメントは、気持ちも決まったうえで、みなさんの前で発言すると思います」と説明する。8巡目という順位についても「MLBは非常に厳しい世界。たくさんの優秀な選手が集まる世界ですから。本人も純粋に自分の評価を聞いてみたいという思いが強かったので、順位に関してはこだわりなく8巡目、235番目。そこにはすごく真摯に受け止めて前向きに考えていました」と、本人の心境を代弁した。
一塁手では全体4番目の評価、「入団すればトッププロスペクト扱い」
マーリンズでアマチュア分析を担当するピリエル球団副社長は「桁外れのパワーとポテンシャルを秘めている。(契約の手応えは)楽観的に捉えている」(サンケイスポーツ)と、その素材を高く評価した。
一方で、指名順位は事前の想定をやや下回った。守備がほぼ一塁に限定される佐々木内野手は、全体135番目までが指名される1日目の候補とはみなされておらず、「2日目の早い段階、5~7巡目ではないか」という見方が有力だったが、最終的には8巡目・全体235番目という評価に落ち着いた。それでも上位指名は投手が多く、一塁手に限れば全体4番目の順位。福岡ソフトバンクから1位指名を受けているという事情がMLB球団にとってはリスクと映り、それがなければもう少し順位が上がっていた可能性がある。
ドラフト事情に詳しい米ヤフースポーツのジョーダン・シュスターマン記者は「各チームは指名権を無駄にすることを嫌う」と強調し、「マーリンズは彼を8巡目以上の価値がある選手と評価していたかもしれない」(スポーツニッポン)と指摘。「入団すればトッププロスペクト(若手有望株)扱いされるだろう」と明言した。大リーグ公式サイトによると8巡目の契約金相場は23万9200ドル(約3900万円)だが、ある関係者は「マーリンズは通常よりも多くの契約金を提示して佐々木との契約に全力を挙げるのではないか」(スポーツニッポン)と予想していた。
渡米の予定はなし、福岡ソフトバンクは背番号1を提示して入団を信じ待つ
現状で佐々木内野手が渡米し、マーリンズの本拠地マイアミを訪れる予定はないという。交渉は代理人に任せる方針で、木下氏は「基本的には日本国内で過ごす。代理人の方が窓口になって、条件面も踏まえて総合的に判断する。彼の夢に向かって、どこが一番成長ができて、そこに最短で行けるか考えながら、彼が判断すると思います」と説明した。
対する福岡ソフトバンクは入団を信じて待つ構えだ。今月1、2日に佐々木内野手が福岡を訪れた際には球団の育成プランや起用法などを伝え、背番号1を提示。契約金は上限1億円プラス出来高が濃厚とみられる。MLBドラフト開催前日には、城島健司CBOが交渉への手応えを語っていた。
福岡ソフトバンク・城島健司CBO:「メジャーからも評価されているからこそ我々も高い評価をしてきましたから。やることはやりました。思いを伝えて、誠意も尽くしました」
マーリンズとの交渉期限は米東部時間27日午後5時(日本時間28日午前6時)、福岡ソフトバンクとの契約締結期限は今月31日まで。プロ入りを先送りしてスタンフォード大に残る選択肢もあり、その場合は今秋の日本と1年後の米国で再びドラフト指名の対象となる。佐々木内野手は期限までに岩手県内で進路を発表する予定で、日米の球団からラブコールを受けた大砲の決断に、野球界の視線が集まっている。
【佐々木 麟太郎】 プロフィール
- 氏名:佐々木麟太郎(ささき・りんたろう)
- 所属:スタンフォード大学
- 出身:岩手県(花巻東高)
- ポジション:内野手(一塁手)
- 主な特徴や実績:マーリンズのピリエル球団副社長が「桁外れのパワーとポテンシャルを秘めている」と評した強打の内野手。花巻東高からスタンフォード大に進み、昨秋のプロ野球ドラフト会議で福岡ソフトバンクから1位指名を受けると、今回のMLBドラフトではマーリンズから8巡目(全体235番目)で指名された。米メディアからは「入団すればトッププロスペクト扱いされるだろう」との声も上がる規格外のパワーが最大の武器で、日米いずれの舞台に進んでも主軸打者としての活躍が期待される。












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