今秋ドラフト1位候補の最速154キロ右腕、横浜高(神奈川)の織田翔希投手(3年)が7月9日、サーティーフォー保土ケ谷球場で行われた第108回全国高校野球選手権神奈川大会2回戦の湘南工大付戦に先発したが、初回2死から痛烈な打球を左足首付近に受け、緊急降板するアクシデントに見舞われた。試合中に病院で受けた検査の結果は骨に異常なしの打撲で、大事には至らなかった。チームはエースの離脱にも動じず12安打7得点で湘南工大付を7回コールドで下し、神奈川県史上初の4季連続甲子園出場へ白星発進した。
立ち上がり最速151キロ、3番打者の痛烈な打球が左足首を直撃
プレーボールからわずか5分の出来事だった。先発した織田翔希投手は初回、先頭打者をこの日最速の151キロ直球で空振り三振に仕留め、続く打者も投ゴロに打ち取って簡単に2死を奪った。しかし3番打者の放った鋭いライナーが左足首付近を直撃。一塁線へ転がった打球を懸命に処理して一塁へ送球したものの内野安打となり、そのまま一塁ファウルゾーンに倒れ込んだ。
織田投手はベンチ裏でアイシング治療を受けたが、そのまま負傷降板。左足首付近をアイシングした状態で車椅子に乗って球場を後にし、試合中に病院へ向かった。
この日のバックネット裏には、ドジャース、カージナルス、レンジャーズなど米大リーグ4球団に阪神、横浜DeNAなどNPB勢を加えた日米8球団のスカウトが視察に訪れており、オリックスの岡崎大輔スカウトも「骨折していなければいいですけど…」と心配の眼差しを送っていた。
緊急登板の林田滉生が4回1/3無安打、3投手の1安打完封リレーで快勝
しかし、エースの離脱にもチームは動じなかった。1回2死一塁で緊急登板した最速145キロ右腕の林田滉生投手(3年)は、130キロ後半の直球を軸に的を絞らせない投球で4回1/3を無安打無失点。「どこかで来るなというふうには思っていたので、心の準備は完全にできていた」(スポーツ報知)と突然の出番にも冷静で、「エースである織田がああいう形になって心配な部分もあったけど、ここを勝つことでまた織田が投げられる。チームが勝つための投球を…と考えながら投げました」(スポーツ報知)と振り返った。その後は福井那留投手(2年)、小林鉄三郎投手(2年)の2年生コンビとつなぎ、許した安打は初回の織田投手への投手強襲内野安打のみ。3投手による1安打完封リレーで湘南工大付打線を封じた。
打線も奮起した。織田投手の降板直後の1回裏に4本の二塁打を含む5安打を集中させて一挙4点を先制すると、同じくドラフト候補の池田聖摩内野手(3年)が2安打2打点を挙げるなど計12安打7得点。初回に先制点を呼び込む左翼線二塁打を放った主将の小野舜友内野手(3年)は「アクシデントがあっても準備はしてきたので動揺なく戦えた」(日刊スポーツ)とチームの備えを口にした。
診断は骨に異常なし、県内33連勝で13日の3回戦へ
試合中に病院で検査を受けた織田投手は、打球を受けた左足首付近に「骨折もひびもなし」との診断。打撲と分かり、早期に復帰する見通しとなった。村田浩明監督は「織田という軸がいなくなったらどうするのかという練習をしてきた」(デイリースポーツ)と、練習試合で1球での投手交代を想定するなど日頃から緊急事態への備えを重ねてきたことを明かし、エースについては「こんなので終わるような人間じゃない。意地でも戻ってくるんじゃないかなと思っている」(サンケイスポーツ)と回復を信じた。
県内公式戦の連勝を33に伸ばした横浜高は、13日に住吉高との3回戦に臨む。順当に勝ち上がれば、16日の4回戦でノーシードの東海大相模と対戦する可能性がある。仮に26日の決勝まで勝ち進めば2週間以上の時間が残されており、昨夏の甲子園で2試合完封した超高校級右腕が、最後の夏のマウンドに戻ってくる日が待たれる。
【織田 翔希】 プロフィール
- 氏名:織田翔希
- 所属:横浜高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速154キロの直球を武器とする今秋ドラフト1位候補の右腕で、昨夏の甲子園では2試合完封するなど超高校級の実力を誇る。神奈川大会2回戦の湘南工大付戦では夏初戦の先発マウンドに上がったが、初回2死から打球が左足首付近を直撃して緊急降板。検査では骨に異常なく打撲の診断で、早期の復帰が見込まれる。4季連続の甲子園出場を狙うチームの大黒柱として、最後の夏での復活登板が期待される。
























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