千里青雲高のプロ注目右腕・一針崇人投手(3年)が、悔しさを糧にした力投で初戦突破に貢献した。第108回全国高校野球選手権大阪大会の初戦、甲子園出場歴のある大産大付との一戦で、6-6の同点で迎えた6回から救援のマウンドへ。生命線のスライダーで4つの空振り三振を奪うなど4回を2安打無失点に抑え、7回に味方が挙げた勝ち越しの1点を守り抜いた。この日は東京ヤクルト、北海道日本ハムのスカウトも視察に訪れた。
スライダー冴える気迫の救援、大産大付との打ち合いを断ち切る
試合は宮辻大空投手(3年)が先発したが、甲子園出場歴のある強豪を相手に激しい点の取り合いとなった。
6-6の同点で迎えた6回にプロが注目する138キロ右腕・一針崇人投手が救援のマウンドに上がった。「気持ちで絶対抑える」(日刊スポーツ)と気迫を前面に出した右腕は、生命線のスライダーで4つの空振り三振を奪う投球を披露。1死二塁から左前打を浴びて二塁走者に本塁を狙われた場面では左翼手の好返球に救われ、その後は要所を締めた。7回に味方が奪った勝ち越しの1点を最後まで守り抜き、4回を2安打無失点にまとめた。
かつて公立の大塚(大阪)を指導し、東北楽天・村林選手らを育てた室谷明夫監督(43)は「スライダーが生命線の子なんですけど、とにかくよく曲がっていた。よく投げた」(日刊スポーツ)と教え子の出来をたたえた。府立校の投手ながらプロの視線は熱く、これまで東京ヤクルト、北海道日本ハムのスカウトが視察に訪れており、この日も視察に訪れたスカウトがチェックをしていた。
背番号1から10へ、「なんとかしてやる」と乗り越えた不振の冬
昨年夏に公式戦デビューながら背番号1を背負い、チームを初めて夏の大阪16強に導いた。しかし昨冬以降は状態が上がらない日々が続いた。体重を増やして体を大きくしたものの、その体をうまく扱いきれず、今春になっても本来の投球は戻らなかった。室谷監督とフォームを試行錯誤し、下半身のトレーニング内容を変更するなど、二人三脚で再起に取り組んできた。
迎えた高校最後の夏、手にした背番号は「10」だった。「もう野球が嫌になったというか、気持ちが下がっていた」(日刊スポーツ)と話した一針投手だが、「なんとかしてやる」と奮い立たせ、徐々に調子を取り戻して初戦のマウンドにたどり着いた。室谷監督も「よく7月にちゃんとピークを持ってきてくれた」と目を細めた。
次戦は春の大阪王者・履正社、チーム目標のベスト8へ挑む
15日の2回戦では、春の大阪王者・履正社と対戦する。一針投手は「相手を考えずに気持ちだけで投げようかなと思います」(日刊スポーツ)と、強豪との一戦に意気込みを見せる。
大きな相手との対戦で、ドラフト会議に向けたアピールとなる投球ができるか注目が集まる。
【一針 崇人】 プロフィール
- 氏名:一針崇人(いちはり・しゅうと)
- 所属:千里青雲高校(3年)
- 出身:大阪府豊中市(千里南丘少年野球部出身、豊中九中時代は千里山ボーイズと学校の準硬式野球部でプレー)
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:178cm、74kg
- 主な特徴や実績:ストレート、ツーシーム、スライダー、カーブ、縦スライダー、チェンジアップと多彩な球種を操り、中でもスライダーが生命線のプロ注目右腕。昨夏は公式戦デビューで背番号1を背負い、千里青雲高を初の夏の大阪16強に導いた。今夏の初戦では大産大付を相手に救援で4回を2安打無失点と好投し、東京ヤクルト、北海道日本ハムのスカウトが視察に訪れた。春の大阪王者・履正社との2回戦でのさらなる快投と、秋のドラフト指名に向けた活躍が期待される。









コメント