高校野球大分大会では決勝の大分商vs明豊の試合では、大分商・森下暢仁投手、明豊・前田剛投手のエース同士の投げ合いとなった。
1失点も敗戦
大分商の森下投手は、今大会初戦で148km/hを記録、その後は140km/h前半から中盤の速球を丁寧に投げるピッチングで決勝まで勝ち上がった。大会前からプロのスカウトがドラフト上位に名前を挙げる投手だった。
この日も最速144km/hを記録、明豊打線を6安打に抑えたものの、3回にヒットと四球で2アウト1,2塁となり、詰まらせた打球がセンター前に落ちて失点、この1点が命取りとなり、0-1で明豊に敗れた。
明豊の前田投手は135km/hを記録する左腕で、昨年の夏は肩を痛めて投げられずにスタンドから応援をしていた。秋に復活の投球を見せると今大会は開会式で大分商の森下投手と決勝で投げ合おうと約束をしたという。エース同士の投げ合いに勝利し、甲子園に出場する。
プロ志望へ
この日も阪神、広島、オリックスなど5球団のスカウトが視察し、大分商・森下投手の評価は高い。阪神の田中スカウトは「負けても評価は変わらない」と話すと、オリックスの山口和男スカウトも「高校ではトップ級。経験は浅いのに投手の素質を持ち合わせている」と評価した。
試合後に森下投手は進路について、プロの選択肢はあるのかと質問に「あるのはある。今は考えられない」と話した。抜群の制球力もあり一つ一つの球も磨かれている森下投手、プロで体力がつけば2年目くらいから1軍で投げられるかもしれない。
高橋純平投手に続くクラスの評価を受ける森下投手、ドラフト会議では2位前後で指名されそうだ。
それでもオリックス・山口和男スカウトは「高校ではトップ級。経験は浅いのに投手の素質を持ち合わせている」と絶賛。森下は「(プロの選択肢は)あるのはある。でも今は考えられない」と話した。
投げてはエース左腕・前田剛投手(3年)が、8安打を浴びながらも8奪三振で完封した。
1点を守り抜いた背番号1は「最高の気分。ナンバーワンの投手に勝ててよかった」と胸を張り、川崎絢平監督(33)は「夢を持って明豊に入ってきた選手が、目標を達成するために力添えできた」と感慨に浸った。
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