近畿学生リーグでは、優勝を争う和歌山大と15連覇の奈良学園大が対戦し、和歌山大が勝利してリーグ初優勝した。プロ注目の内野手・宮本丈選手は全国出場を逃した。
6球団が視察
ドラフト上位候補にも名前が挙がる、奈良学園大の宮本丈選手が、最後の大学野球選手権の出場を逃した。この日は3番ショートで出場し2安打を記録した。しかしチーム全体では4安打しか打てず、0-4で敗れて和歌山大に優勝を譲った。大学はリーグ15連覇中だった。宮本選手は「連覇を止めてしまったのは残念ですが、秋にチャンスがあと1回ある。秋の神宮出場を目指したい」と話した。
それでも今季は35打数19安打、打率.543を記録し、リーグ通算安打数を97とした。リーグ100安打は秋には達成確実で、リーグ記録の113安打も射程圏内にある。
昨年の大学野球選手権でサヨナラ満塁ホームランを放ち、守備でも魅せた宮本選手には、この日も阪神や東北楽天など6球団のスカウトが視察に訪れたが、やはり全国の舞台での活躍を見たかった。ドラフト上位の評価は変わらないが、侍ジャパン大学代表で、日米大学野球やユニバーシアードで活躍を見せたい。
また189cmの大砲・村上海斗選手も全国では見られず、評価は難しいものとなる。
和歌山大優勝
国立の和歌山大がリーグ優勝を飾った。1950年にリーグに加盟して以来、優勝は初となる。2008年に3部リーグに転落してからのリーグ優勝に歓喜もひとしおだった。
エースの貴志弘顕投手がこの日も7回無失点に抑えた。貴志投手は桐蔭高校出身で、今季は大阪市立大戦や神戸大戦で完封勝利を挙げている。
和歌山大2回戦に「3番・遊撃」で先発。阪神、楽天など6球団が視察する中、チーム4安打のうち2安打を放ったが「今の限界がこれです」とV逸の責任をすべて背負った。
絶対王者に連勝してつかんだ初戴冠。3部降格後の08年に就任した指揮官は「まさか、3部からスタートしたチームが頂点に立つなんて」と声を震わせた。
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