明石商と大分商が練習試合で対戦し、共にドラフト1位候補の中森俊介投手と川瀬堅斗投手が投げ合った。8球団のスカウトが視察に訪れた。
川瀬投手5回2安打2失点、142キロ
甲子園交流戦でも150キロが期待される147キロ右腕の大分商・川瀬堅斗投手だが、4日の練習試合の時に、左足太もも裏の肉離れをしていたという。
この日もそれが完治しないままだったが、ドラフト1位候補同士の投げ合いという事もあり、先発のマウンドに上ると、5つの四球を与えてしまう。3回にはソロホームランを許し、5回には追加点を許した。それでも大崩れせずに5回を2安打6奪三振2失点に抑える投球を見せた。最速は142キロだった。
相手の中森投手については「意識はしませんでした。」と話したが、実際に対戦をしたもう一人のドラフト1位候補・来田涼斗選手には、「雰囲気が違った」と感じたという。ストレートよりも変化球を多めに投げ、1打数ノーヒット1打点、犠飛を許して追加点の1点を許した。来田選手も「真っすぐが速いイメージだったけど、変化球で攻めてきていた。変化球がキレていて、1打席目は少し泳がされた。レベルの高い戦いができた。」と話した。
川瀬投手は、「ホームランとフォアボールが良くなかったが、抑えるとこは抑えられたので自信になるし、制球の部分とか課題が見つかった。無駄なランナーを出さないようにしたい」と話し、自信を深めるとともに、課題の修正も誓った。
川瀬投手について巨人の榑松スカウト次長は「高校生としては変化球のレベルが高い。一見、パワーピッチャーに見えるけど、野球センスがある」と話し、調子が悪い中でも変化球を駆使して抑える投球を評価していた。
一方、来田選手にも巨人の榑松スカウト次長は「来田君は、パンチ力とか馬力がすごい」と評価、オリックスの山下スカウトも「来田君は体も軸もしっかりしてスイング力もある」と評価した。
「意識はしなかった。抑えるとこは抑えられたので、自信になるし、制球の部分とか課題が見つかった」と振り返った川瀬。左足太もも裏の肉離れが完治していなかった。それでも、強豪相手に試合を作った。同校OBで広島のドラフト1位森下が明大時代にアドバイスをくれた縦割れカーブなど、変化球を駆使。5四死球とコントロールに苦しみながらも、要所を締めた。
同じくドラフト候補の大分商・川瀬堅斗投手(3年)も先発し、5回2安打6奪三振2失点。3回先頭に本塁打を浴びたが、強力打線を2点に抑えた。「抑えるところは抑えられていた。自信につながった」。MAXは142キロをマーク。同スカウト部次長は「高校生としては変化球のレベルが高い。一見、パワーピッチャーに見えるけど、野球センスがある」と称賛した。
川瀬について来田は「真っすぐが速いイメージだったけど、変化球で攻めてきていた。レベルの高い戦いができた。変化球がキレていて、1打席目(一ゴロ)は少し泳がされた。犠飛は直球を張って変化球を打てた。反応できてよかった」とドラフト候補対決を堪能していた。
コメント