東京六大学は明治大が制した。2016年秋以来、5季ぶりの優勝となった。
森下投手が締める
この日は初回、2戦目の先発を任されている2年生の竹田祐投手が押し出しの四球や満塁ホームランなどを浴びいきなり6失点をした。3回にも150キロ右腕の伊勢大夢投手が1失点し点差を広げられた。
しかし、4回に代打で登場した1年生・日置航選手のタイムリーなどで2点を返すと、5回も代打で送られた1年生の長南佳洋選手のタイムリーなどで2点を奪った。さらに6回に1点を奪うと、7回には代打・公家響選手のタイムリーで同点に追いついた。
そして8回は松下且興選手の勝ち越し2ベースヒットで逆転すると、9回には森下暢仁投手が登板して法政大打線を3人に抑えた。序盤に7点差を付けられたものの、攻めだるまとなった善波監督の代打攻勢に、代打で起用された選手も結果で応えた。劇的な大逆転勝利で明治大が優勝を決めた。
柳投手が激励
この日は神宮球場のナイターでヤクルトvs中日の試合が行われるとあり、2016年の秋に優勝をし、中日にドラフト1位で指名された柳裕也投手が、試合前に明治大ベンチを訪れた。「自分の時から優勝していない。自分たち以来の優勝を」と激励されていた。
2016年は柳投手、星投手などで春・秋を連覇していたが、その時に入学したのが森下投手など現4年生のメンバー、5季ぶりの優勝でようやく後輩に優勝を経験させることができた。そして次は全国制覇、2016年は初戦で関西国際大に敗れている。森下投手は「日本一が見えてきた。つかみ取りたい」と話し、全国制覇を目指す。
4回に1年生の代打・日置航がリーグ戦初打席初安打の左前適時打。2点を返し、波に乗った。7回に代打・公家響が同点中前打。8回2死一塁では、代打・松下且興が左中間フェンス直撃の勝ち越し打を放った。途中出場の4選手が打点を挙げ、試合をひっくり返した。
エースは9球に全てを込めた。1点リードの9回。救援したエース森下は最速149キロの直球を軸に2人を内野ゴロに打ち取った。最後はカットボールで空振り三振。最高の笑みを浮かべ、仲間と抱き合った。1年だった16年秋以来の頂点。主将は「優勝を知るのは僕らの代だけ。後輩に優勝を喜びを味わってほしいという思いで一丸になった。本当に良かった」と喜んだ。
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