今秋のドラフト上位候補、山梨学院高の菰田陽生投手(3年)が、3月のセンバツで左手首を骨折してから負傷明け初の先発マウンドに上がった。6月20日、山梨・甲府の同校グラウンドで行われた星稜(石川)戦で4回58球を投げ、3安打1失点。スカウトのスピードガンで最速146キロを計測し、ネット裏に集まったNPB7球団のスカウトをうならせた。
与四死球ゼロ、最速146キロで示した順調な復調
センバツでの離脱を感じさせない投球だった。菰田陽生投手は星稜戦で4回を投げ、3安打1失点。直球も変化球もストライクゾーンに集め、最速146キロを計測した。与四死球ゼロの抜群の制球力も健在で、結果で復調をはっきりと示した。
今年3月のセンバツで左手首を骨折してからの治療とリハビリは順調に進み、今月すでに2試合に登板。復帰戦の1イニング、2戦目の3イニングと段階的に投球回を伸ばし、この日の3試合目にして負傷明け初の先発マウンドに戻ってきた。本人も「真っすぐ自体は今日最初から良かったと思いますし、カットボールやスライダー、フォークの精度も上がってきて、三振も取れるようなボールにもなってきたのでいいのかなと思います」(日刊スポーツ)と確かな手応えを口にした。
この日は打席に立たず投手に専念した。投打二刀流を志す右腕だが、吉田洸二監督(57)は「打つ方は相手主導になるので少し慎重には入っていこうかなと思います」(日刊スポーツ)と打撃の本格復帰には焦らない構えを見せ、「1番いい菰田が夏の大会には出せるかなと思います」(日刊スポーツ)と完全復活へ自信をのぞかせた。
巨人・ヤクルト・日本ハムら7球団のスカウトが評価
ネット裏には今秋のドラフト上位候補を一目見ようと、NPB7球団のスカウトが集結した。負傷明けとは思えない制球力と球速に、各球団から復調を歓迎する声が相次いだ。
巨人・榑松スカウトディレクター:「真っすぐ、変化球ともにコントロールよく投げていた。この段階でMAX146キロが出ていたら、夏は150キロ超えを期待してしまう。」
東京ヤクルト・押尾スカウト:「ピッチャーの持つ独特の『間』が備わってきた。以前は野手投げのような感じがあったが、今は上半身と下半身をしっかり使ってピッチャーらしくなっている。」
北海道日本ハム・坂本スカウト:「ボールもフォームも、全くブランクを感じさせない。心身共に充実し、一言で言えば、全てが順調に来ている。」
二枚看板の相棒も復調、夏へ向け万全の態勢
菰田投手とともに復活へ歩みを進めるのが、左肘のコンディション不良に悩まされてきた檜垣瑠輝斗投手(3年)だ。2年時から菰田投手と左右の二枚看板として活躍し、エース番号「1」を争ってきた相棒が、この日はブルペンで打者を立たせて力のこもった球を投げ込んだ。
檜垣投手は「バッターを立たせるのはこれが初めてです」と、より実戦に近い感覚で細かいカウントまで意識して投球。「バッターがここ振るか、振らないかというのもしっかり想定してできたので、1番いいブルペンになりました」(日刊スポーツ)と手応えを口にした。二刀流を志す菰田投手の負担を減らす安定感が魅力で、最後の夏に向けて「夏に向けて自分はベストを持っていって、夏日本一を目指すチームに貢献できたら」(日刊スポーツ)と意気込みを語った。
主将としてベンチから仲間を鼓舞してきた菰田投手の完全復活は、もう間もなくだ。二枚看板がそろって本来の姿を取り戻しつつあるなか、今秋のドラフトに向けて夏の戦いで150キロ超えと存在感を示せるか、注目が集まる。
【菰田 陽生】 プロフィール
- 氏名: 菰田陽生
- 所属: 山梨学院高校(3年)
- ポジション: 投手(投打二刀流を志向)
- 主な特徴や実績: 最速146キロの直球に、カットボール、スライダー、フォークを操る右腕で、与四死球ゼロの抜群の制球力が持ち味。今秋のドラフト上位候補に挙げられる。今年3月のセンバツ1回戦・長崎日大戦では初回に先制ソロを放つも、5回の守備で左手首を骨折し途中交代。「左橈骨遠位端骨折」の診断を受けたが、治療とリハビリを順調に進めて復帰した。負傷明け初先発となった星稜戦では4回3安打1失点と好投し、NPB7球団のスカウトの前で復調を示した。主将としてチームを束ね、夏の甲子園とプロ入りを目指す。









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