今年の社会人野球で無類の強さを見せているのがHondaだ。春の戦いでは静岡大会、京都大会、九州大会と、JABA11大会出場した大会に全て優勝し、都市対抗の予選も無傷で第1代表で本戦出場を決めている。そのHondaでは、磯貝和賢投手(24)が存在感を高めている。185センチ、95キロの恵まれた体から投じる最速157キロのストレートが最大の武器で、6月の第97回都市対抗野球大会東京都2次予選では抑えとして活躍し、第1代表での本戦進出に貢献した。力で押し切る投球スタイルでドラフト候補としても注目される。
140キロ台後半の重い直球で締めた、8回2死二、三塁の絶体絶命
6月29日のNTT東日本との東京都第1代表決定戦。1点リードの8回2死二、三塁という一打同点のピンチで、磯貝和賢投手はマウンドへ向かった。140キロ台後半の重いストレートを強気に投げ込むと、内野ゴロに打ち取ってピンチを切り抜け、続く9回もきっちり締めてセーブを挙げた。
力で打者をねじ伏せる投球について磯貝投手は、「自信のある真っすぐで勝負するのが基本。ボールの強さには、こだわりを持っています。胸元の高さに投げて押していくのが持ち味です」(スポーツ報知)と、自らの武器への強い自負を語った。パワー系のリリーフタイプとして、直球にこだわり抜く姿勢が投球の芯にある。
トミー・ジョン手術を乗り越え、公式戦デビューでいきなり157キロ
しかし、ここまでの道のりは平坦ではなかった。磯貝投手は中京大時代から150キロの速球が注目されたものの、ホンダに入社した2024年の5月に、右肘のトミー・ジョン手術を受けた。その後は約1年の長いリハビリの日々が続いたが、社会人の公式戦デビューとなった昨秋の日本選手権で、いきなり157キロを叩き出し、そのスケールの大きさを示した。「周りには感謝しかない。ここまでじっくりやらせてもらった分、結果で恩返ししたい」と、磯貝投手は支えてくれた周囲への思いを明かす。
都市対抗野球大会は26日に開幕する。2020年に頂点に立ったホンダも、その後に出場した4大会はいずれも初戦で敗れており、名門にとって、今年は雪辱を期す舞台であり、優勝候補の筆頭として頂点を目指す舞台だ。
抑えとして本戦進出を手繰り寄せた右腕は、まずチームの勝利を第一に見据える。「チームが勝つ中でアピールできれば一番いい」と磯貝投手は冷静に語る。マウンドで一度でも多く歓喜の瞬間を迎えることで、支えてくれた周囲への感謝を形にし、その先にあるプロという夢の実現へつなげていく。今秋のドラフトでも注目される最速157キロ右腕の真価が、名門の大舞台で問われる。
【磯貝 和賢】 プロフィール
- 氏名: 磯貝和賢(いそがい・かずよし)
- 所属: ホンダ(入社3年目)
- 出身: 愛知県(中部大第一→中京大)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 185cm、95kg
- 主な特徴や実績: 恵まれた体から最速157キロのストレートを投げ込むパワー系の本格派右腕。胸元の高さへ強気に押し込む直球にこだわり、力で打者をねじ伏せる投球を持ち味とする。中部大第一で3年からエースを務め春の県大会を制し、中京大を経て2024年にホンダ入社。同年5月に右肘のトミー・ジョン手術を受けたが、我慢のリハビリを乗り越え、昨秋の日本選手権の公式戦デビューでいきなり157キロを計測した。今年6月の都市対抗東京都2次予選では抑えとして本戦進出に貢献。今秋のドラフト候補として注目される24歳が、チームの勝利とプロ入りの夢の実現を目指す。







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