第108回全国高校野球選手権大会第2日の第1試合、福岡県内屈指の進学校で「公立の雄」と呼ばれる東筑が登場し、エース・深町光生投手(3年)が九州勢対決となった神村学園(鹿児島)戦のマウンドに立った。186センチの長身から最速147キロを投げ込むプロ注目右腕は、3番指名打者を兼ねる投打二刀流として注目されたが、試合は1-5で敗れ、初戦突破した1996年以来30年ぶりの甲子園勝利はかなわなかった。
相手の応援に圧倒されながらも投げ抜いた聖地
深町光生投手は、マウンドを踏む足に力を込めた。相手の大声援に圧倒されながらも、苦しい場面で笑顔を作った。深町投手は「こういう経験は今までの人生でなかった。最後まで楽しんでやりきろうと。笑顔で投げていました」と、笑みを絶やさなかった理由を明かした。
試合が動いたのは3回だった。1点リードの場面ですべて初球を3連打され、その後、3暴投もからんで一気に3失点。三塁に走者を置きながら立て続けの暴投で1-3と逆にリードを許した。「力んでしまいました」と悔やんだ深町投手は、5回に6番、7番打者へ連打を浴び、一、三塁から二ゴロの間にもう1点を加えられた。結局5回109球を投げ、被安打7の4失点で降板した。
マウンドを降りた深町投手は「テンポが悪く球数も多くて苦しい投球だった。悔いが残る」と唇をかんだ。神村学園とは昨春の九州大会準決勝と今年3月の練習試合で2度対戦し、いずれも登板していた相手だった。それでもこの日は「自分の中では打線よりは相手の応援の圧とか、慣れていないところが自分の力みにつながったのかなと思う」と振り返った。
投手として降板した後も、3番打者として出場を続けた。8回にこの日初めての安打を放ったが、東筑の反撃にはつながらなかった。
文武両道の伝統を後輩に託し、メジャーへの夢を追う
槻田中時代は、足立中だったの織田翔希投手(3年=横浜)らとともに注目されたが、文武両道の地元の公立に進んだ。今後は東京の大学に進学し、メジャーリーガーになる夢を追う。深町投手は「夢への通過点です。将来プロ野球選手になって、またこの球場で投げる機会があるかもしれない。借りを返せるようにやっていきたい」と、すべてを糧に次のステージへと向かう決意を述べた。
【深町 光生】 プロフィール
- 氏名:深町光生(ひろと)
- 所属:東筑高校(3年)
- ポジション:投手(右腕)/投打二刀流で3番打者も兼ねる
- 身長:186cm
- 主な特徴や実績:186センチの長身から最速147キロの直球を投げ込むプロ注目の本格派右腕。福岡大会では6試合で50安打39得点の好打線を支えつつ、準決勝から連投して胴上げ投手となり、県内屈指の進学校・東筑を9年ぶり7度目の甲子園に導いた。3番指名打者を兼ねる投打二刀流の軸として活躍。高校卒業後は東京の大学へ進学し、メジャーリーガーになる夢を追う。











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